先週は、コロナ感染再拡大で、NYダウの下落、日経平均は持ちこたえたが週末は大幅下落
先週は、大統領選を前に様子見で23500円をはさんだもみあいを想定しました。しかし、NYダウが大統領選の不透明な状況を前に、欧米のコロナ感染再拡大で新規感染者数が過去最高となったことを嫌気し、前週末から先週の28日(水)まで1843ドルの大幅下落となりました。週前半のNYダウの大幅下落に対しては、日経平均は、日本はコロナ感染再拡大とはなっていないことで、NYダウの下落に連動していませんでしたが、さすがに週末の30日(金)になると、3日に大統領選を控えていることもあり、ポジション調整の売りが出て▲354円の22977円と2ヶ月ぶりに23000円を割り込んで引けました。
先週は、コロナ感染再拡大による世界的な経済活動の停滞による景気悪化懸念で世界の株式が下落した1週間でした
26日(月)は、欧米のコロナ感染再拡大、大統領選を前に米国経済の不透明の一方、本格化する決算への期待が入り混じり方向感のない動きとなって▲22円の23494円でした。
27日(火)は、前日の米国市場で米国でコロナ感染者が過去最高を更新し、欧州は規制が強化されたことで、NYダウの▲650ドルをはじめ3指標下落したことで、日経平均も一時▲262円の23232円まで下げるものの、押し目買いで下げ幅を縮小し、後場は日銀のETF買い観測もあり、▲8円の23485円と小幅下落で引けました。
28日(水)は、前日のNYダウは▲222ドルと下落するも、日経平均は一時▲151円の23334円まで下落するものの日銀のETF買いが入ったこともあり▲67円の23418円まで戻して3日続落となりました。
29日(木)は前日の米国市場では、欧米での感染拡大が続き、ドイツで4週間ロックダウン実施、フランスで12月11日までの新しい規制の導入、米国で直近1週間の1日当りの感染者数過去最大となり、NYダウは▲943ドル、ナスダックは▲426P、S&Pは▲114Pと3指標とも大幅続落となりましたが、日経平均は▲247円の23170円と安寄りしたあとは、下げ幅を縮小し▲86円の23331円で引けました。ここまでを見る限り日経平均は強く、大統領選挙後は一気に上を目指す期待が出ていましたが、相場はそう簡単なものではないことを翌日の動きで示しました。
28日(金)は、前日の米国市場は3指標そろって反発したものの、日経平均は前場こそ▲11円の23320円で寄り付いて、前引けは▲185円の23146円でしたが、後場になると米株先物の一段安や円高を受けて一段安となり、一時▲383円の22948円まで下げ、終値では▲354円の22977円と8月28日以来、2ヶ月ぶりの23000円割れとなりました。後場には日銀のETF買いも行われましたが買いが続かず、下げ幅拡大となりました。今後、ETF買い支えが利かないようでしたら注意が必要です。日経先物、トピックスともにきれいに売転換となっています。新規の買いは十分に待ち伏せして行動することがポイントです。思い切って買って大統領選挙後、大きく上昇したらそれは丁半バクチに勝ったと考えるべきです。
30日(金)の米国市場は、大統領選が11月3日に迫っていることもあり、政治的不透明性が高まっていることも投資家のリスク回避に拍車をかけ、欧米のコロナ感染再拡大の悪化の重しのもとで、NYダウは一時500ドル以上下げる26143ドルまで下げ、終値は▲157ドルの26501ドルとなりました。ハイテク株も大きく下げたことでナスダックは▲274Pの10911Pでした。しかし、シカゴの日経先物は為替が1ドル=104円台の後半の円安にふれたこともあり△265円の23145円となっていました。
今週は、大統領選の結果をみて考えること
今週は、米国の大統領選、10月雇用統計、FOMCなどの重要イベントに左右されることになります。先週の日経平均は、週末に大きく下げたとはいえNYダウの下げから比べるとしっかりいていますが、さらに下げるようですと、海外資金も日本はコロナの感染者は低いから安全だという理由で買ってくるのは止まり、海外での株安の損失を補填する売りが出てくる可能性があります。日経平均とNYダウの柴田罫線を比べても、日経平均は先週末は22880円を守って踏み止まっていますが、NYダウは短期の上昇トレンドを切っています。つまり、日足では9月24日の26537ドルを下に切り、上値では9月3日の29199ドルと10月12日の28957ドルの2点天井を確認しています。
今週の大統領選も結果がどうなるのか分からず、どちらが勝ってもアク抜けして上昇するという見方が市場には多いようですが、それはハッキリとした差がついて、どちらかが勝った場合を想定しています。問題は大接戦のため結果が長期に渡って判明できないことです。その場合は、政局不安の期間が続き、株価は下落することになります。ここでどちらかの勝利を想定して株を買うのは丁半バクチと同じですから結果が分かるまで動かないことです。ここで唯一リスクを多少なりとも取って勝つ方法は、大きく下落した場合を想定して好業績の銘柄の下げを待つスタンスです。どこまで下げるかは誰にも分かりませんが、思い切って安いとことに指値を入れておく方法もあります。届かなくてもただ買えなかっただけの話です。今回、下げがあったとしてもリーマンショックのような金融が絡んでおらず、コロナ感染拡大問題であり、それに対して各国は大量の資金を供給していますので大きく下落しても一定水準の回復は早いと思われます。
本日2日(月)は、先週末のNYダウは▲157ドルと下落して終わっていたにも係わらず、先週末の大幅下落もあって△133円の23110円と23000円台を回復して寄り付き、その後も買い優勢の展開となり、大引けは△318円と大幅上昇で引けました。
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(指標)日経平均
先週の予測では、今週も引き続き大統領選を前に様子見の中、強弱材料が対立して一進一退の動きになるとしました。
しかし、コロナ感染再拡大が欧米で過去最悪の水準を突破してきたことで、NYダウは4日間で1843ドルの大幅安となりました。日経平均は週半ばまでNYダウの下げに連動せずしっかりした動きでしたが、週末には11月3日の大統領選を控えポジション調整もあり、10月30日(金)は▲354円の22977円と2ヶ月ぶりに23000円を割り込みました。先週は、日経平均は短期の上昇トレンド(A)の中で、ここを突破して24000円超えの期待がもてていましたが、週末にはこの期待も壊れてしまいました。
今週は、柴田罫線では22880円水準からの上昇トレンド(A)の下値ラインを切って10月30日の終値は22977円となっています。1つ目の売転換ですが、9月9日の22878円を終値で切ってくると、もう一段安となります。その場合は、7月31日の21760円が当面の下値抵抗ラインとなります。逆に大統領選の結果を受けて米株式が上昇し、日経平均も上昇トレンド(A)に戻して10月9日の23725円を上回れば24000円を試すことになります。
(指標)NYダウ
先週の予想では、引き続き追加経済対策を巡る早期成立の交渉の行方が焦点としましたが、結局、交渉は10日以降となり、そのうえコロナ感染拡大が欧米で過去最悪となってきたことで米株式は急落となりました。NYダウも4日間で1800ドルを超す大幅下落となりました。
10月28日には26519ドルと9月24日の26571ドルの安値を下回っており、4月2日の20735ドルからの上昇ラインを大きく切っていますので、次の下値は6月26日の24971ドルとなります。ここを切ると次は24000ドルを試すことになります。柴田罫線での動きは以上のようなものですが、大統領選挙の結果が株価の上昇となるのか下落となるのか今のところ全く予想できません。結果をみて動くしかありません。週末の30日(金)は26143ドルまで下げて終値は▲157ドルの26501ドルでした。
今週は、大統領選をはじめ、10月雇用統計、FOMCなどの重要イベントが多く、先行き不透明性が高まり、激しい値動きが想定されます。
現時点で柴田罫線をみる限り、下値模索となりそうです。
大統領選は、結果次第で急騰、急落となりそうですが、理想的な上昇は、バイデンが勝ち民主党が上院、下院の2つの議席を取った場合は、政策の一貫性が保たれるので上昇となります。最大のリスクは大接戦となって結果が長期に判明できない状況となれば、政局不安から株価は下落することになります。先のことは予想してもバクチのようなもので結果を見ての動くのが基本です。
(指標)ドル/円
先週の予測では、為替市場は3日の大統領選を控え様子見となるとし、10月29日発表の7-9月期GDPが市場予想を上回ればドル買いが強まる可能性があるとしました。
結果的には9月期GDPは前期比率年率+33.1%(予想31.0%)と予想を上回り、為替はややドル高・円安の104円台後半となりました。リスク回避的なドル売り・円買いとなりましたが、10月29日はGDP回復を受けてリスク回避的なドル売り・円買いが一服して引けたというところです。
今週は、大統領選やFOMCなどの重要イベントを受け、乱高下の可能性があります。結果に為替相場が左右される可能性があるため大統領選の結果を見ることになります。
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