日本株が抱える3つのリスク【西村剛】

著者:西村剛
投稿:2020/10/23 19:00

好調だったマザーズがここ2日で崩れ始めました。

米国大統領選挙や中間決算発表を控え、リスク回避的な売りが特にマザーズ銘柄で出ているようです。
マザーズのなかでも、特にこれまで右肩上がりだった銘柄が大きく下落しており、これまでと雰囲気が変わりつつあります。要注意です。

今の日本株の環境を考えると大きく分けて3つのリスクがあります。

1つめは、中間決算発表での日本経済悪化の顕在化です。
端的にいうと企業の中間決算発表で予想以上に悪い決算が出たり、業績下方修正が出たりするリスクです。今のところコロナの影響を大きく受ける業界以外は、徐々に業績を回復しつつあるような雰囲気ですが、ふたを開けてみると想定以上に業績が悪かった・・・ということもあり得るでしょう。

2つめが米国大統領選挙の結果による株価変動リスクです。
今のところバイデン氏有利といわれており、ウォール街でもバイデン氏が勝ったほうが株価が上がるのではという論調もあるのですが、こればかりは誰も分かりません・・・

3つめがコロナの感染再拡大です。
日本では落ち着きを取り戻していますが、欧州では1日の感染者数が20万人を超えはじめています。欧州の感染拡大や経済封鎖に伴い、再度日本でも感染拡大懸念が強まる可能性があります。

この3つのリスクですが、いずれもそれなりに株価にインパクトを与えそうです。

とりあえず米国大統領選挙が終われば3つのリスクのうち、2つは解消されます。そうなると少しは株価もトレンドが発生しそうです。今のような出来高の乏しい相場は株価が乱高下するリスクが高い状況です。しっかりとリスク管理を徹底しトレードに臨んで下さいね。

西村剛
フェアトレード株式会社 代表取締役
配信元: 達人の予想