三機サービス Research Memo(3):多店舗・多棟展開する顧客企業へメンテナンス対応を行う「環境改善業」を実現

配信元:フィスコ
投稿:2020/08/25 15:03
■会社概要

2. 事業概要
三機サービス<6044>の事業コンセプトは、メンテナンスを核とした「環境改善業」を実現することである。多店舗・多棟展開する顧客企業に対し、設備メーカーを問わず空調機器をはじめとした設備機器のメンテナンス対応を行い、コールセンター機能であるWEBで情報管理を一括することにより、直接メンテナンスコストだけでなく、設備の維持管理費用を含めたトータルコスト削減を実現し、顧客企業の収益性を高める提案を行っている。主要な事業セグメントは、「トータルメンテナンス事業(定期保守管理事業)」「空調保守メンテナンス事業」「メンテナンスサービス事業」「環境ソリューション事業」となる。

(1) トータルメンテナンス事業(定期保守管理事業)
顧客企業の全店舗・全事業所の設備を一括管理することにより、諸課題・負担・コストを軽減し、経営をサポートする。定期保守管理は、トータルメンテナンス事業の一環として、建物設備(空調・電気・厨房・消防・給排水・衛生設備等)を対象に、「予防保全」の観点に立った点検を進めており、事故の未然防止のほか、設備の長寿命化も視野に入れ、建物の設備機器を常に最善の状態に保つ。

また、24時間365日対応のコールセンターでの受付も行っている。常時オペレーターを配置し、同社サービスエンジニア約200名と全国の協力パートナー・各メーカーとのネットワークを駆使した10万店舗以上の顧客にトータルメンテナンス業務を行う。機器・メーカーを問わず、同社サービスマンが対応できる環境を整えていることが特徴である。データベースとの連携により顧客側の設備内容を把握しており、緊急で発生した機器トラブルのみならず、その他の機器の予防保全まで行うことができる。

(2) 空調保守メンテナンス事業
「セブン-イレブン」のような全国に多店舗展開している企業向けに空調設備を中心にメンテナンスサービスを提供。近年では、給排水設備、冷設のメンテナンスも行っている。

(3) メンテナンスサービス事業
設立当初よりパナソニックグループのメーカーサービス指定店として、大型空調機器(主に吸収式冷温水機)を中心としたメンテナンスを行い、現在では東名阪エリアを中心に全国対応している。主なサービス内容は、業務用設備機器・システムの販売・施工・サービスを担っているパナソニック産機システムズから受託する定期点検、修理対応、トラブルを未然に防止する保全メンテナンスである。近年では長年培ったノウハウを活かし、大型空調機器に付随する機器に対する省エネインバータ化工事及び大型空調機器を含む機器の更新工事なども行っている。

(4) 環境ソリューション事業
病院や老健施設のようなインフラ施設の案件を取り扱ってきた実績からCO2削減などの環境に配慮した提案を実現。CM(コンストラクション・マネジメント)業務※を展開する。同社では、1,000店舗以上の建設に携わったコンストラクション・マネジャーが、発注者に代わって「設計」「施工」管理などを行う。また、建物のエネルギー消費量の約半分を占めると言われている空調を中心とした電気・給排水衛生の一括施工も行う。

※「設計者」や「施工者」が個別に行うのではなく、専門の第三者がプロジェクト全体をマネジメントする方式


省エネ・節電・コスト削減といったニーズが高まるなか、環境改善事業として新規での設備投資だけではなく、既存の設備を使ったコスト削減を提案・フルサポートする。ポンプインバータ化、熱源リプレース、省エネ商品の販売、省エネコンサルティング、エネルギー監視装置、LED照明、太陽光発電と商材ごとに専門担当化していることが特徴である。

(5) 海外事業
海外進出も視野にいれた情報・顧客網の確立を目指し、海外営業拠点として1998年上海三機大楼設備維修有限公司を設立。2012年2月に、海外事業として「コールセンター事業」を配置し、ローカルな視点で最適なコールセンター事業の展開を図る体制を整えている。また、2019年5月には、ベトナム・ドンナイ省に、ベトナムの省営企業であるSONADEZI GIANG DIEN SHARE社との合弁会社「サンキーソナデジ(株)」を設立したが、新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年8月17日に撤退を発表した。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)


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配信元: フィスコ

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