“二つ目の下値メド”にも到達済…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2020/08/06 11:00

◆ “リスク選好姿勢”は継続 - “ドル売り”優勢…


神経質な動きは続いているものの、“リスク選好姿勢”そのものに変化は見られておりません。
このため「株高の連鎖」は継続しており、為替では“ドル売り”“円売り”が進行しています。
ただ基軸である“ドル売り”が幾分勝っていることから、ドル円は“105.319円”へ緩やかに押し下げられる場面が見られました。

なお昨日発表の米経済指標は“強弱マチマチ(ADPは予想を大きく下回り、一方のISM非製造業は昨年3月来水準を回復)”となったこともあり、大きな反応は見られませんでした。

◆ 本日は「動きづらい」が基本だが…?


明日には「米雇用統計」を控えていることを考えれば、本日は「動きづらい」が基本ということになります。
ただ足元のテーマは「米追加経済対策の行方」とも見られるだけに、「ヘッドラインには注目」は続くことになります。
それでいて「連日の史上最高値更新(ナスダック&金)」「2018年5月以来の高値(ユーロドル)」等には“往き過ぎ感”が漂っていることを考えれば、「いつポジション調整が入ってもおかしくない」を想定せずにはおれない…?

昨日の下押しにて、すでに“二つ目の下値メド(7/31~8/3の50%押し:105.325円)”にも到達しています。
また「米議会の休会入り(8日~)」が延期(継続審議)されたことで、「このまま合意できず→米景気回復に急ブレーキ」との懸念は緩んでいます。
“上値の重さ”が鮮明ですので、「ここで下げ止まる」とはいい切れないところはありますが、やはり「ズルズルと下値追い」には“眉に唾つけて”見る必要がありそうです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:106.284(20日移動平均線)
上値4:106.194(8/4高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:106.028(8/3~8/5の61.8%戻し、日足・一目均衡表基準線、大台)
上値2:105.870(8/5高値、8/3~8/5の50%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値1:105.758(8/3~8/5の38.2%戻し)
前営業日終値:105.590
下値1:105.447(-1σ)
下値2:105.319(8/5安値、日足・一目均衡表転換線、7/31~8/3の50%押し水準、ピボット1stサポート)
下値3:105.055(7/31~8/3の61.8%押し、ピボット2ndサポート、大台)
下値4:104.765(ピボットローブレイクアウト)
下値5:104.568(-2σ)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想