3つの注目ポイントは?
【注目ポイント1】遅行スパンの“好転”
【注目ポイント2】BB・±2σラインの“エクスパンション”
【注目ポイント3】先行1・2スパンの乖離
【見通し】徐々に上値を切り上げる相場展開となりそう
足もとのユーロ/米ドルは、6月10日に付けた直近高値(=1.14189ドル)を一時上抜けする相場展開となっています。
上図チャートでは、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりとなっていること、2) 遅行スパンがローソク足を上放れる“好転”(上図黄色矢印)が示現していること、3) ローソク足の下方に青色の雲(=サポート帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして、4) DMI(方向性指数)で+DI>−DIとなり、ADXが右肩上がりとなっている(上図赤色点線丸印)ことから、ユーロ/米ドル・日足チャートでは、上昇トレンド序盤を示すチャート形状であると判断します。
特に注目すべきポイントは3つ。
まず1つ目は、上述した通り、遅行スパンがローソク足を上放れる“好転”が示現している点。当該シグナルは、「現在レート>26日(約1カ月)前のレート」、つまり、約1カ月間の市場参加者のポジション状況において「買い方フェイバー(優勢)、売り方アゲインスト(劣勢)」となっていることを示すことから、上昇トレンドの起点と捉えることができます。
2つ目は、BB・±2σラインが21日MAに対して拡張する“エクスパンション”となっている点。当該シグナルは、「相場の力の発散/放出」を示すことから、現在は「上昇トレンドを後押しする力が作用する時間帯」であると捉えて良いでしょう。
そして3つ目は、先行スパンの上下辺(=先行1・2スパン)に比較的大きな乖離が生じていること。当該シグナルは「分厚い雲=強いサポート帯」の存在を示すことから、当面は下値しっかりの相場展開となりそうです。
以上を概括すると、これからの時間におけるユーロ/米ドルは、ローソク足がBB・+1σラインと同・+2σラインの間を推移する“上昇バンドウォーク”を伴いつつ、徐々に上値を切り上げる相場展開となりそうです。
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