■要約
昭和産業<2004>は、1960年に世界で初めて家庭用天ぷら粉を発売した食品中核企業である。「人々の健康で豊かな食生活に貢献する」をグループ経営理念とし、小麦・大豆・菜種・トウモロコシの4つの穀物を国内食品メーカーの中で唯一取り扱う企業であり、ブランドメッセージである「穀物ソリューション・カンパニー」を掲げている。
1. 2020年3月期の業績
2020年3月期の業績は、売上高254,017百万円(前期比0.7%減)、営業利益8,808百万円(同4.3%増)、経常利益10,160百万円(同3.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,764百万円(同6.8%減)だった。売上高は減収となったが、価格改定を優先させたことにより、営業利益及び経常利益は期初計画を上回っての着地で過去最高を更新した。また、経常利益については初めて100億円の大台に乗せている。糖質事業が前期を大きく上回っており、利益の増加要因となった。
2. 2021年3月期の業績予想
2021年3月期業績については、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響が第2四半期まで続くと想定しており、売上高46億円、営業利益8億円、経常利益8億円、親会社株主に帰属する当期純利益で6億円程度の下振れ影響を織り込んでいる。これを考慮した2021年3月期業績は、売上高256,000百万円(前期比0.8%増)、営業利益8,400百万円(同4.6%減)、経常利益9,200百万円(同9.4%減)、親会社に帰属する当期純利益6,500百万円(同3.9%減)を計画している。
3. 中長期の成長戦略
同社グループは、同社90周年を迎える2025年度のありたい姿(長期ビジョン)「SHOWA Next Stage for 2025」(2017−2025年度の9年間)を策定し、3次にわたり中期経営計画を展開している。2020年4月からは2nd Stageである「中期経営計画20-22」を進めており、基本方針は「“確立”基盤事業の盤石化と成長事業の育成」、基本コンセプトは「SHOWA New Value Creation ~SHOWAだからできる新たな価値とは~」である。顧客・社会課題視点による解決提案力の向上やグループ総合力の更なる深化、さらにイノベーション創出に向けた経営基盤の確立によって、新たな価値を創造し、多様な食シーンに貢献する。
■Key Points
・糖質事業がけん引して営業利益及び経常利益は過去最高を更新
・事業領域の拡大としてボーソー油脂<2608>を完全子会社化へ
・アグリビジネスへの挑戦として植物工場は2020年12月の操業を目指す
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<EY>
昭和産業<2004>は、1960年に世界で初めて家庭用天ぷら粉を発売した食品中核企業である。「人々の健康で豊かな食生活に貢献する」をグループ経営理念とし、小麦・大豆・菜種・トウモロコシの4つの穀物を国内食品メーカーの中で唯一取り扱う企業であり、ブランドメッセージである「穀物ソリューション・カンパニー」を掲げている。
1. 2020年3月期の業績
2020年3月期の業績は、売上高254,017百万円(前期比0.7%減)、営業利益8,808百万円(同4.3%増)、経常利益10,160百万円(同3.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,764百万円(同6.8%減)だった。売上高は減収となったが、価格改定を優先させたことにより、営業利益及び経常利益は期初計画を上回っての着地で過去最高を更新した。また、経常利益については初めて100億円の大台に乗せている。糖質事業が前期を大きく上回っており、利益の増加要因となった。
2. 2021年3月期の業績予想
2021年3月期業績については、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響が第2四半期まで続くと想定しており、売上高46億円、営業利益8億円、経常利益8億円、親会社株主に帰属する当期純利益で6億円程度の下振れ影響を織り込んでいる。これを考慮した2021年3月期業績は、売上高256,000百万円(前期比0.8%増)、営業利益8,400百万円(同4.6%減)、経常利益9,200百万円(同9.4%減)、親会社に帰属する当期純利益6,500百万円(同3.9%減)を計画している。
3. 中長期の成長戦略
同社グループは、同社90周年を迎える2025年度のありたい姿(長期ビジョン)「SHOWA Next Stage for 2025」(2017−2025年度の9年間)を策定し、3次にわたり中期経営計画を展開している。2020年4月からは2nd Stageである「中期経営計画20-22」を進めており、基本方針は「“確立”基盤事業の盤石化と成長事業の育成」、基本コンセプトは「SHOWA New Value Creation ~SHOWAだからできる新たな価値とは~」である。顧客・社会課題視点による解決提案力の向上やグループ総合力の更なる深化、さらにイノベーション創出に向けた経営基盤の確立によって、新たな価値を創造し、多様な食シーンに貢献する。
■Key Points
・糖質事業がけん引して営業利益及び経常利益は過去最高を更新
・事業領域の拡大としてボーソー油脂<2608>を完全子会社化へ
・アグリビジネスへの挑戦として植物工場は2020年12月の操業を目指す
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<EY>
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