SMN、通期の売上・営業利益は増収増益で着地 主力のアドテクをはじめ全サービスで増収を達成

投稿:2020/05/14 07:00

2020年3月期決算説明会

石井隆一氏:みなさま、こんにちは。ただいまより、2020年3月期の決算説明を行いたいと思います。まずは、新型コロナウイルス感染症被害に遭われたみなさまに、心よりお見舞い申し上げます。本来であれば、機関投資家のみなさま、アナリストのみなさま、関係者のみなさまにお集まりいただいて説明会を開催しているのですが、昨今のコロナウイルスによる状況の変化を踏まえ、今回は説明会をビデオで収録してお届けするかたちを取らせていただくことになりました。ご了承のほど、よろしくお願いします。それでは、スライドに沿ってご説明します。

本日は、2020年3月期の連結決算概要と、第4四半期事業の状況、そして、中期事業戦略と、最後に2021年3月期の連結業績予想という流れでご説明します。

2020年3月期 経営方針の振り返り

まずは、2020年3月期の連結決算の概要についてご説明します。前期は、「アドテク再成長」と「メディア事業参入」および「ソリューション型ビジネスへの転換」を経営方針として掲げました。

「アドテク再成長」に関しては、前期比で約12パーセント増と再成長の軌道に乗せることができ、また「ソリューション型ビジネスへの転換」では、Web制作会社の子会社化や、マーケティングエージェンシー事業子会社を設立し、順調に進捗しました。

一方で、「メディア事業参入」は、当初構想していた他社との協業等の話がなくなり、想定どおり進みませんでしたが、今期に向けて種まきはできたと思っています。

決算ハイライト(総括)

続いて、決算ハイライトです。連結の売上が約116億円、営業利益が約7億5,000万円となり、前期比で増収増益と順調に成長することができ、コロナウイルスの影響は限定的でした。当期純利益に関しては、法人税等の影響でマイナスとなりました。

サービス別の状況に関しては、第4四半期事業の状況で詳細に説明しますが、主力のアドテクノロジーは直近の第4四半期(1-3月)比較では26パーセント増など、各サービスとも順調に成長しています。

決算ハイライト(進捗率)

業績予想に対する進捗を表すページとなります。期初の業績予想に対して、すべての指標においてクリアすることができました。

決算ハイライト(売上)

売上の推移になります。全サービスで増収となり、前期比で13パーセント増となりました。主力のアドテクノロジーに関しては、前期比では12パーセント増ですが、直近の第4四半期(1-3月)比較では26パーセント増と高い成長となりました。

決算ハイライト(営業利益)

営業利益増減の内訳です。売上原価のページでご説明しますが、サービスの収益性が向上したことにより売上総利益率が改善しました。一方で新規事業の投資など人件費が増加したため、営業利益は前期並みの数値となりました。

決算ハイライト(営業利益増減)

前のページでご説明した営業利益の増減を表したものです。メディアなどの新規領域での投資は、期初に予想していたとおりとならず減少しましたが、1億6,000万円ほど新たな領域に投資をしています。その投資を補うかたちで既存サービスが順調に成長し、全体としては増益となりました。

決算ハイライト(売上原価)

売上原価と粗利率の推移になります。R&D体制の強化など、技術に対する投資を積極的に進めており、労務費、減価償却費等の関連費用が増加しましたが、サービスの収益性が向上したことにより、限界利益率、粗利率ともに改善しています。

決算ハイライト(販管費)

販管費の推移になります。前年同期比で2.8ポイント悪化し、18.0パーセントとなりました。販管費増加は、新規事業や事業規模の拡大に合わせて人件費等の固定費が増加していることが要因ですが、想定の範囲内で推移しています。今後とも成長のため投資を継続しつつ、適正な水準でコントロールしていきます。

決算ハイライト(貸借対照表)

バランスシートになります。無形固定資産は、技術開発に対する積極的な投資の継続やM&Aによる子会社株式取得に関するのれん計上のため増加しています。流動負債は、事業規模拡大により買掛金等の債務が、また固定負債は、子会社を取得したことにより、子会社自身が借り入れていた分である長期借入金の影響で増加しています。全体としては健全な状態を維持しています。

決算ハイライト(フリー・キャッシュ・フロー)

フリー・キャッシュ・フローのページになります。投資キャッシュ・フローにおいて、M&Aによる子会社株式取得、約1億3,000万円が発生したことなどにより増加していますが、営業キャッシュ・フローはサービスの成長とともに順調に増加し、投資を補い、フリー・キャッシュ・フローではプラスとなりました。

アドテクノロジー①

続いて、サービス別の報告である、第4四半期の状況について簡単にご説明します。こちらは、主力のアドテクノロジーの売上推移になります。これまで成長を牽引していた「Logicad ダイナミッククリエイティブ」が減少傾向ですが、前期からはAIエンジン「VALIS-Engine」を活用した、潜在顧客ターゲティング系の商材が伸ばせています。第4四半期(1-3月)の数値で比較すると、約26パーセントの成長となっており、過去最高売上を更新できました。

マーケティングソリューション①

こちらは、マーケティングソリューションで、もともとアフィリエイトと呼んでいたサービスの売上推移になります。こちらも、全期間を通して過去最高の売上を達成しています。複数の既存カテゴリで売上を伸ばすことができており、年間を通して安定的に成長することができています。

その他

新規サービスの数値に関しては、M&A による事業領域の拡大を目指して子会社化したASAの売上が連結されたことにより、大幅に増加しています。また、JR東日本企画とサービス展開をしている「wallabee」を含むマーケティングタッチに関しても徐々に売上が上がってきています。

TOPICS アドテクノロジー①

ここからは、直近のトピックスについて紹介します。注力領域である、「DOOH(デジタル屋外広告)」のトピックスです。DOOH向け広告配信サービス「Logicad DOOH」を開始しました。この取り組みは、NTTドコモの位置情報をもとに性別や年代、天気をフックにした広告配信が可能となります。現在、都内約32面のDOOH向けビジョンをネットワーク化し、広告配信を開始しました。

今後も、都内をはじめ各エリアでのネットワークを拡張するほか、交通、リテール向け店舗、駅内コンコースなどの屋内広告での利用を含め、さまざまな分野での展開を予定しています。

TOPICS アドテクノロジー②

動画広告に関するページとなります。「SpotX」は、動画コンテンツ内で再生される動画広告枠の配信プラットフォームで、各放送局の番組見逃し配信サイトと提携し、視認性および再生率の高いプレミアムな広告枠をさまざまなデバイスを通じて提供しています。

SMNが持つ広告運用の知見と、「SpotX」のこれまでの実績を掛け合わせ、高い成長を示している動画広告市場でブランディング広告を展開していきます。

TOPICS その他

経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人2020(ホワイト500)」に2年連続で認定されました。当社では一昨年より、健康経営宣言のもと、独自の健康フレームを定義して従業員をサポートすべく、健康フレームを認識した上で各施策を実践し、働きがいのある会社を目指しています。

TOPICS その他(コロナウイルスへの対応)

TOPICSの最後ですが、コロナウイルスに関する当社の対応状況をお知らせします。コロナウイルス対策のため、4月6日より全従業員を対象に在宅勤務を実施し、ゴールデンウィーク明けも延長しています。

従業員の在宅勤務状況を把握するため定期的なアンケートを実施し、サポート体制を強化して、オフィスチェアのレンタルなどを柔軟かつ迅速に必要な対応を継続的に行っています。また、期間中は関係者のみなさまへの影響を最小限に抑えるべく、情報収集に努め、必要な対応を迅速に行っていきます。

取扱いサービス表記の変更について

続いて、中期事業戦略についてご説明します。まず最初に、サービス表記の変更についてです。これまで「その他」と区分していたサービス名を、子会社化したASAのウェブインテグレーションやO2Oを含む「デジタルソリューション」として切り出し、それ以外の新規や旧メディアプランニングを「その他」に変更します。「デジタルソリューション」と「その他」の全体像に関しては後ほど説明します。

振り返り 過去の経営戦略

これまでの経営戦略は保有する技術、例えばAI技術やデータの可視化技術、ビッグデータの処理技術などをさまざまな領域へ適用することで競争優位性を作り、事業拡大を目指していました。

技術には自信を持っており、その技術をさまざまな領域で活用することでシナジーが生まれ、会社の成長に大きく寄与するという基本方針から大きなズレはありませんが、そこから一歩進めたかたちの中期事業戦略を次のページから説明します。

中期経営ビジョン

まずは、今後、会社が目指すべき方向性についてお話しします。2015年12月にマザーズに上場してから、マーケティングテクノロジーの領域で事業拡大とともに順調に成長し、2019年3月には東証一部に市場変更、10月に商号変更と、会社として新たなフェーズへと入りつつあります。

我々は、ネット広告市場という非常に変化速く、変化が激しい市場で事業を展開しています。さらに、世界は新型コロナウイルスという新たな脅威を迎えており、不確実性が増しています。そうした環境だからこそ、普遍的な価値である「信頼」をキーワードに置き、「最も信頼されるデジタルマーケティング会社を目指す」という経営ビジョンのもと、さらに成長を目指していきます。中期事業戦略の詳細については、次のページからご説明します。

中期事業戦略

まずは、中期事業戦略です。「新たなデータの活用」と「領域の拡大」の両軸で、さらなる成長を目指します。「新たなデータの活用」とは、位置情報や動画視聴データを活用し、アドテク領域でDOOH(デジタル屋外広告)やConnected TV(屋内広告)、アプリ広告などの事業展開を模索します。

また、「領域の拡大」では、これまで培ってきた経験をもとに、広告主やメディアに向けたソリューションやウェブインテグレーション、O2Oといった広告配信以外でのサービス展開を軸にしていきます。

アドテクノロジー②

次に、各サービスの重点施策をご説明します。アドテクノロジーは、環境変化を適切に捉えつつ、これまでの経験値を生かしながら、図の3つを重点に成長を目指します。

アドテクノロジー 重点施策①

1つ目は、新領域への進出として、これまでの配信ノウハウを生かし、DOOH(デジタル屋外広告)やConnected TV(屋内広告)への発展を考えています。デジタルサイネージ市場はこれから成長が期待される市場です。その中で、SMN独自のエコシステムを構築すべく、さまざまなデジタルサイネージをネットワーク化している企業と提携を図っていきます。

また、米国では動画ストリーミングサービスなどで動画広告をプログラマティックに配信するConnected TVが急拡大しています。これから日本においても同様の現象になると想定し、先手を打っていきます。SMN独自の配信技術を生かし、この領域でも付加価値の高い広告配信を提供していきます。

アドテクノロジー 重点施策②

2つ目に、国内の営業エリアを拡大して、今期新たに北海道、東北や東海エリアに新拠点を設置して開拓します。近年、関西、九州で構築したエリア拡大のノウハウから、国内でのポテンシャルがある地域があり、可能性を感じています。

また、将来的には次に説明するアプリ広告などのサービス展開とともに、海外での展開も視野に入れていきたいと思います。

アドテクノロジー 重点施策③

3つ目として、アプリ広告市場へのDSPモデルでの参入を考えています。昨今、広告の透明性に対するニーズが高まっており、アプリ広告で主流となっていたアドネットワークに代わり、アプリ専用のDSP/SSPが成長しています。

そこに、Webで培ってきたDSPでの知見やAI技術の強みを生かし、アプリ向けのアルゴリズムを開発して、安全に広告を配信する専用の広告システムを開発し、収益化を図っていきたいと考えています。

Webとは異なるエコシステムのため新たな挑戦となりますが、中期長的に会社の柱になるサービスに育て上げたいと思っています。ここまで、アドテクノロジーのご説明でした。

マーケティングソリューション②

ここからは、マーケティングソリューション、デジタルソリューション、その他の重点施策を、1枚ずつのスライドにて説明します。まずは、マーケティングソリューションです。

現状、売上の大半はアフィリエイトの広告配信がメインとなるサービスですが、昨年にメディア支援サービスである「Ballooon」を立ち上げ、記事流通や運営支援等を通して優良メディアとの関係性を構築しています。同時に、そうした優良メディアとのタイアップ企画やトラフィック分析等を通して、広告主に対して良質なマーケティングソリューションの提供を開始しています。

メディアと広告主が「Win-Win」となる広告ソリューションを提供することになり、さらなるマネタイズ機会を作り出していきます。

デジタルソリューション

次に、デジタルソリューションの説明です。現状、グループ会社とともにWeb制作、アプリ制作、O2O、画像認識を使ったサービスを展開しています。これまでは、お客さまごとに単一のサービスを提供してきましたが、グループのシナジーを生かし、複数のサービスをパッケージ化してソリューションとして提供します。

クライアントのマーケティング活動に対して幅広いソリューションを提供することで、クライアントとの強固な関係を構築していきたいと考えています。

今後は、顧客基盤の構築を強固なものにするため、ストック型ビジネスの拡大、顧客関係性による広告事業への還元、M&Aを積極的に検討し、成長を目指していきます。

その他 新規事業

その他、新規事業のスライドになります。前期より、当社の技術を活用したデジタルメディア領域でのサービス展開を模索してきましたが、今般、コミュニティ型メディアプラットフォーム構想の実現という方向性で準備しています。

それを実現するためには、まず、コミュニティ型自社メディアの立ち上げをしながら、自社デジタルメディアを持ちたいという他社向けに、メディアの運営プラットフォームの提供と、すでに我々が展開しているメディアの収益化視点のサービスを提供することで、ともに成長を図っていきたいと考えています。

先端トピック R&Dの方向性

中期事業戦略を支える、我々にとっての競争力の源泉であるR&Dの方向性です。これまでのサービスの説明にもありましたが、今後はSMNのコア技術である、数千億のビッグデータを処理する技術や予測技術、あるいはデータの分析、可視化技術を、従来のPCやスマホなどのWebの世界から新たな領域であるDOOH(デジタル屋外広告)やConnected TV(屋内広告)へ適用していきます。

ただ適用するだけでなく、これまでの技術を磨き上げ、応用することで、「適切なタイミング」「適切な場所・人々」「適切な状況」で、広告主が伝えたいメッセージを載せ、最適な広告を届けたいと思っています。

先端トピック 5Gにおける未来

さらに、近い将来の話として、5Gの世界でSMNが提供できる価値をご説明します。高速大容量、低遅延、同時多接続が特長の5G時代には、世の中のあらゆるものが広告面となります。

その際のSMNのノウハウや技術の活用例です。1つ目が、Web制作での知見を生かしたクリエイティブのリッチ化に対応し、高速大容量におけるコンテンツの多様化に貢献します。2つ目が、データの高速処理技術や行動予測のコア技術をベースに、瞬間的に高度なパーソナライゼーションを実現することで、広告のインタラクティブ性をさらに向上していきます。3つ目が、大量デバイスの群制御による新しい広告表現を創出することで、場所や媒体に制約されず、同じ人に対して最適な広告を配信することを可能にしたいと考えています。このような優位性を保つことを目的に、技術革新を継続的に取り入れつつ、未来の進化に対応していきます。

先端トピック 要素技術への投資

これらの未来に備えるべく、要素技術への投資も行なっています。専門的な説明になるため詳細は省きますが、世界でもトップレベルの国際学会にて研究結果を発表しており、今後とも要素技術への投資を継続し、他社の技術と差異化を図っていきたいと思っています。

成長イメージ

今までお話ししてきた中期事業戦略のまとめになります。今回の中期において数値の目標は発表しませんが、成長イメージとして、このようなイメージを持っています。

既存のコア領域である、DSPを中心としたアドテクノロジー、マーケティングソリューションとともに、積み上げ型ビジネスであるデジタルソリューションは安定成長させ、しっかりとした収益基盤を確立していきます。

それに加えて、成長牽引領域のアプリDSPや新規事業への積極投資を進め、事業の拡大を実現します。

2021年3月期 経営方針

最後になりましたが、2021年3月期の連結業績の予想についてご説明します。先ほどの中期事業戦略を受けて、今期は「アドテク新領域への展開」「アプリDSP立ち上げ」、そして「ソリューション型ビジネスの拡大」という3つの経営方針を軸に事業を行っていきます。

直近の第4四半期で26パーセント増と再成長軌道に乗ってきたアドテクノロジーは、既存サービスの成長に加えて、DOOH(デジタル屋外広告)、Connected TV(屋内広告)等の新たな領域での展開を進めていきます。

また、アプリ広告に当社のAI技術を生かして参入し、まずはアプリDSP立ち上げを目指します。そして最後に、JR東日本企画等と合弁会社を設立したO2O事業や子会社化したASAなどのソリューション型ビジネスをさらに拡大するといった3つを、経営方針として掲げたいと思います。

2021年3月期業績予想について

2021年の業績予想です。直近ではコロナウイルスに関する大きな影響は見られていませんが、今後の影響範囲が不透明であり、業績予想は未定とさせていただいています。予測可能となった時点で公表しますので、よろしくお願いします。

直近ではコロナウイルスの影響で不透明さが増していますが、先ほどご説明した中期事業戦略の1年目ですので、着実に施策を実行し、中長期的な成長の足掛かりの年とすべく、事業活動を行なっていきます。

以上で、2020年3月期決算説明を終了したいと思います。どうもありがとうございました。引き続き、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

配信元: ログミーファイナンス

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