NYコラム(7日)ダウ平均は2万3000ドル台回復へ−再びミニブル相場に突入

著者:加藤裕一
投稿:2020/04/07 21:17

NY株式市場(7日)ダウ平均はコロナショック後初の25日線超え−イタリアは来月4日にロックダウン緩和か⁈

6日のダウ平均は1627ドル46セント高い2万2679ドル99セントと大幅に上昇して取引を終えた。上昇幅は過去3番目の大きさだった。

ダウ平均は、6日のリバウンド過程で今回のコロナショックが発生して以降初めて25日移動平均線(2万2296ドル)を回復。同時に2月12日に付けた過去最高値(2万9568ドル)から3月23日の安値(1万8213ドル)までの下落幅(1万1355ドル)に対する38.2%戻し水準=2万2550ドルも超えて取引を終えた。

この結果、直近安値からの上昇率が20%を超えてベア・マーケットが続く中でのミニブル相場に再び突入している。

7日のダウ平均は前日からのリバウンド基調が継続。寄り付きで2万3000ドル台を回復して取引が始まりそうだ。

今月20日に再開されるアメリカ議会では景気対策第4弾の協議が進展しそうだ。米民主党のペロシ下院議長は新たな景気対策法案の規模が1兆ドル以上になるだろうと報じられている。一方でニューヨークに先行して全土で移動制限を敷いたイタリアでは新型コロナウイルスの感染拡大ペースの鈍化が続けば来月4日からロックダウンを緩和し始める公算が大きいと地元紙が報じたという。

7日のアジア株やヨーロッパ株が堅調に推移。時間外でダウ平均先物は上昇幅が一時900ドルを超える場面が見られている。

ダウ平均の2万3000ドル台には、2月12日に付けた過去最高値(2万9568ドル)から3月23日の安値(1万8213ドル)までの下落幅(1万1355ドル)に対する50%戻し水準=2万3890ドルが控えている。

アメリカ株式市場は時間外ベースで株価指数先物買い・米国債売りが続いている。7日の通常取引でも連日で地合いの好転が一段と進み上昇余地を探る展開が継続するとみている。
加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想