●またまた見慣れた光景へ
今週から上海市場がオープンとなり、初日は7%を超える大幅安でのスタートとなりましたが、中国政府が流動性の供給、さらには中国人民銀行がプライムレートと預金準備率の引き下げを実施する可能性が高いと報じられたことで、中国の景気回復期待が高まり、一気にリスクオフの後退→昨日のNY株式市場は大幅高(にわかリスクオンの様相)となりました。ナスダック市場は史上最高値を更新、S&Pも史上最高値の1%未満まで迫る水準となりました。とは言え、新型ウイルス感染拡大は収束の気配を見せておらず、もう少し様子を見る必要があると考えています。ドル円は109円台ミドルまで値を戻していますが、何ら景色が変わったわけではなく、この水準からは本邦実需勢の円転玉も持ち込まれやすく、一気に110円回復には至らないのではないでしょうか。チャートを確認すると、いったん、売りトレンドが終了、21日移動平均線近辺での推移となっており、身動きのとりにくい状況となっています。株式市場次第ではありますが、ドル円はおおむね108~110円のレンジでの値動きとなりそうです。