リスク回避の動き一服、ECB理事会を控えて=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2020/01/23 20:26
リスク回避の動き一服、ECB理事会を控えて=ロンドン為替概況

 23日のロンドン市場では、リスク回避の動きが一服している。中国の新型コロナウィルスの感染拡大リスクは引き続き不透明ではあるものの、ECB理事会の結果発表やラガルドECB総裁の会見を内容を確認したいとのムードで、積極的な取引は手控えられているようだ。序盤は欧州株が売り先行で始まり、ドル円やクロス円が下値を模索した。ドル円は一時109.49レベルまで、ユーロ円は121.35レベルまで、ポンド円は143.67レベルまで安値を広げた。しかし、その後は欧州株が下げ渋ったこともあり、円高の動きは落ち着いている。ドル円は109円台半ば、ユーロ円121円台半ば、ポンド円は143円台後半と、安値からの反発の動きは限定的。ユーロドルは1.1080-90レベル、ポンドドルは1.3130-50レベルでの揉み合いが続いている。
 
 ドル円は109円台半ばでの取引。中国の新型コロナウィルスの感染拡大リスクを受けて春節前の上海株が一時3%超安となる動きに、欧州株も軟調に取引を開始した。ドル円は109.50レベルで売買が交錯するなかで、一時109.49レベルに本日安値を更新した。その後は、欧州株の下げ渋りなどで109.60台まで小反発した。この時間帯の値幅は狭く、ECB理事会の内容やさらなる新型コロナウィルス関連の報道待ちとなっている。

 ユーロドルは1.10台後半での取引。ECB理事会の結果発表やラガルドECB総裁の会見などを控えて動意薄となっている。1.1079レベルに安値を広げたが、その後は1.1090台へと買い戻しが入っており、方向性は希薄。ユーロ円はドル円とともに売りが先行し、安値を121.35レベルに広げた。その後は、欧州株の下げ渋りなどで121.50台に小反発している。

 ポンドドルは1.31台前半での取引。前日に買われた後を受けた高値圏で揉み合っている。1.3120近辺から1.3140台までの狭いレンジ取引が続いている。ポンド円は序盤に下値を試し、143.67レベルに安値を広げた。しかし、欧州株の下げ渋りなどで一時144円台に乗せる場面があった。ただ、上値も重く143円台後半での揉み合いとなっている。この日は目立った英経済統計はみられず。来週の英中銀利下げ観測は6割弱、据え置きは4割強となっている。
 
MINKABU PRESS 松木秀明

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