NYコラム(13日):米中貿易協議から本格化する企業決算に相場の関心が集まる

著者:加藤裕一
投稿:2020/01/13 20:43

▶NY株式市場(13日)中国・劉副首相のワシントン入りで米中貿易協議への期待感が根強い相場展開

13日のアメリカ株式市場では、米中貿易協議に関する第1段階の署名に向け中国・劉副首相が、ワシントン入りする。今週前半は、15日の署名まで米中貿易協議への期待感が根強くなりそうだ。13日のアメリカ株式市場でダウ平均は、先週末に付けた日足の上ヒゲ(2万8977ドル-2万9009ドル)部分から節目の2万8900ドルを試す寄り付きを想定しておきたい。

▶主力企業の決算発表が本格化するため週後半は決算銘柄中心に個別動向を注視へ

14日のJPモルガン・チェースを皮切りにアメリカ主力企業の決算発表が、今週から本格化する。S&P500構成銘柄の2019年第4四半期EPSコンセンサス予想は、前年同期比2%減を見込む。今週のアメリカ株式市場は、15日に行われる米中貿易協議の署名を波乱なく通過したあとは、個別に決算を発表した主力企業の株価動向に相場の関心が集中しそうだ。特に今週は、大手銀行の決算発表が相次ぐ。14日のJPモルガン・チェースをはじめゴールドマンサックス(15日)、モルガン・スタンレー(16日)などの決算発表が控えている。ダウ構成銘柄では、医療保険のユナイテッドヘルス・グループ(15日)の決算発表も注目したい。ダウ平均の構成銘柄でインデックスへのインパクトが大きい銘柄は、決算発表直後における時間外での株価のリアクションが通常取引に反映されやすく、相場全体の地合いを方向付けるものと認識しておきたい。ダウ平均が過去最高値圏にあるタイミングで決算発表を迎える今週は、銀行決算中心に決算シーズンの「入り方」がより重要視されやすいとみる。

▶今週は、JPモルガン・チェースをはじめ大手銀行の決算発表が相次ぐ

特に今週は、大手銀行の決算発表が相次ぐ。14日のJPモルガン・チェースをはじめゴールドマンサックス(15日)、モルガン・スタンレー(16日)などの決算発表が控えている。ダウ平均の構成銘柄でインデックスへのインパクトが大きい銘柄は、決算発表直後における時間外での株価のリアクションが通常取引に反映されやすく、相場全体の地合いを方向付けるものと認識しておきたい。ダウ平均が過去最高値圏にあるタイミングで決算発表を迎える今週は、銀行決算中心に決算シーズンの「入り方」がより重要視されやすいとみる。
加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想