＜動意株・２９日＞（大引け）＝フマキラー、鉄人化計画、セキドなど

　フマキラー<4998.T>＝大幅反発。環境省が２９日、東京港青海ふ頭において、強い毒性を持つ特定外来生物ヒアリが５００匹以上確認されたと発表しており、ヒアリ対策関連銘柄として物色されている。青海ふ頭では、１０月にもヒアリの女王アリが５０匹以上見つかっていることから、国内に定着した可能性が高まっている。ヒアリは殺虫剤に対しての抵抗性が特に強くはないとされ、アリ殺虫剤を手掛ける同社への関心が高まっている。

　鉄人化計画<2404.T>＝後場動意。同社はきょう、子会社のＴＢＨがＮｅｘｉａ（名古屋市）から、まつ毛エクステ・ネイルサロン「Ｒｉｃｈ　ｔｏ」の１０店舗を１２月１日付で譲受すると発表。これが材料視されているようだ。同社は既存事業であるカラオケ事業との親和性が高いとみており、シナジーを生み出しつつ、事業展開エリアの拡大を図ることで、グループ全体の事業成長を目指すとしている。

　セキド<9878.T>＝一時ストップ高まで買われた。同社はきょう、外国人スタッフの住居確保を目的として住友林業<1911.T>グループの住友林業レジデンシャルと提携したと発表。前日には京都育英館と留学生の就職サポートなどで提携したことを明らかにしており、これらが多くの優秀な人材を採用できる仕組みづくりや、労働者派遣事業及び有料職業紹介事業の拡大につながると期待されているようだ。住友林業レジデンシャルとの提携は、中国を中心とした海外出身で在留資格を持ち、日本での就職希望者に賃貸物件の紹介することで生活のソフト面を支援し、独自の教育プログラム実施とあわせて早期の戦力化を図ることなどが目的。また、日本企業に就職を希望する中国出身の留学生が多く在籍する京都育英館との提携では、学生が日本語や日本企業で勤めるにあたっての基本事項などを勉強したのち、同社が展開するブランドショップ「ＧＩＮＺＡ　ＬｏｖｅＬｏｖｅ」での販売体験や本社での商品・販促研修、ファッション市場調査体験など同社独自の教育プログラムを実施するとしている。
　
　土屋ホールディングス<1840.T>＝ストップ高。２８日の取引終了後、集計中の１９年１０月期連結業績について、売上高が２６７億４４００万円から３０４億１０００万円（前の期比２１．６％増）へ、営業利益が２億６６００万円から３億５０００万円（前の期５億１０００万円の赤字）へ、最終利益が１億２８００万円から１億７０００万円（同４億６６００万円の赤字）へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好材料視されている。主力の住宅事業で戸建住宅などの売り上げが堅調に推移したことに加えて、不動産事業で不動産売買による売り上げが伸びたことが要因としている。

　Ｌｉｎｋ－Ｕ<4446.T>＝ストップ高。２８日の取引終了後、集英社（東京都千代田区）と、新規マンガ配信サービスに関して業務提携を行うと発表しており、物色の矛先が向かった。今回の提携は、ジャンプ作品を含む集英社コンテンツを配信するプラットフォームサービスを共同で企画・開発・運営するというもの。リンクユーの強みであるサーバーインフラ技術やデータ処理技術及びコンテンツ処理技術を活用し、ユーザーへの訴求力の高い集英社コンテンツを電子コンテンツとして多数のユーザーに配信することで、両社の収益拡大を図るという。なお、２０年７月期業績への影響は業績予想に織り込み済みとしている。

　そーせいグループ<4565.T>＝続伸。２８日の取引終了後、同社は慢性閉塞性肺疾患（ＣＯＰＤ）治療薬「ウルティブロ ブリーズヘラー」が中国での国家医療保険償還医薬品リスト（ＮＲＤＬ）に収載されたと発表したことが好感されている。ＣＯＰＤは中国での死亡原因の第４位となっており、患者数は約１億人におよぶ。同治療薬は１９年３月に販売が開始されているが、ＮＲＤＬに収載されることで対象となる患者へのアクセスを改善させることが期待されている。

　※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。

出所：MINKABU PRESS