今週の米ドル/円予想 週末は感謝祭で流動性低下(11/25週)

著者:山口哲也
投稿:2019/11/25 14:09

【先週のドル/円の動向と今週の主要イベント】

今週の主要経済指標
先週の米ドル/円は続落。週初108.800で寄り付いた米ドル/円は、米中通商協議への進展期待の後退で軟調に推移し、21日には108.265まで下落したものの、週末にかけて値を戻し108.645で引けました。

今週の主要な経済指標は図の通り(大きな図表はツイッターでも配信しています。)ですが、今週も引き続き、米中通商協議の第1段階への合意への米中両国の動向がマーケットの焦点になると思われます。
経済指標については、27日の米第3QGDPや米10月耐久財受注、米10月個人消費支出などに注目です。
また、11月の第4木曜日、今週28日はサンクスギビングデーで米国は祝日です。多くの州では翌日の金曜日も祝日としており、実質4連休となります。米国の株式市場も今週木曜日は休場、翌日も短縮取引となるため、週末は商いが閑散となる可能性があります。
なお、今週末の金曜日がいわゆる「ブラックフライデー」、来週明けの月曜日が「サイバーマンデー」です。

【米ドル/円(TFX)週足 チャート】

【米ドル/円(TFX)週足 チャート】
米ドル/円の週足チャートです。
移動平均線は上から順に52週MA(109.168)、ドル/円、13週MA(108.192)、26週MA(107.741)で、13週MA以外は下向き。13週MAが26週MAを上にブレイク後は、13週MAが目先のサポートとして意識されます。また、52週移動平均線が当面のレジスタンスとして意識されます。
ストキャスティクスは、%D(84%)がSlow%D(85%)を上回りました。現在は80%を超える水準となっていることから、売りサインこそ点灯していませんが、今年に入ってからの米ドル/円は黄色いラインで示した下降トレンドの中で推移しており、黄緑色の上昇トレンドラインを下回っているため、買いは様子見、ストキャスティクスが再度下降基調(それぞれが80%を割れる)になったタイミングで売りを考えます。
一方で、チャートパターンとしては、白い破線をネックラインとしたヘッドアンドショルダーズボトムを形成しているとも読み取れ、この水準を上回る場合は買いとなります。

【米ドル/円(TFX)日足 チャート】

【米ドル/円(TFX)日足 チャート】
米ドル/円の日足チャートです。
200日MA(108.952)はほぼ横ばい。価格は200日MAの下側で、基準線(108.690)、転換線(108.698)になんとかサポートされているというところです。ストキャスティクスは%D(34%)、Slow%D(36%)と下降基調で推移しています。一目均衡表は転換線>基準線、日々線>雲、遅行スパン>日々線と、辛うじて三役好転が続いていますが、目先は、遅行スパンと日々線の関係に注目です。遅行スパンが日々線を下回ると、日々線が基準線や転換線をも下回り、下値を模索する展開が予想されます。当面のレジスタンスは200日移動平均線、サポートは基準線や転換線で、これを下回ると108.20台が目標値と考えます。

このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
チャート画像等については、拡大したものをフジトミ公式ツイッター「 日経平均株価指数のフジトミ( https://twitter.com/fujitomi_8740) 」にアップいたします。
山口哲也
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
配信元: 達人の予想