島精機、今期経常を一転赤字に下方修正

配信元:株探
投稿:2019/10/21 16:00
 島精機製作所 <6222> が10月21日大引け後(16:00)に業績修正を発表。20年3月期の連結経常損益を従来予想の44億円の黒字→35億円の赤字(前期は49.9億円の黒字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。
 同時に、4-9月期(上期)の連結経常損益も従来予想の7億円の黒字→29億円の赤字(前年同期は46.2億円の黒字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
 当第2四半期累計期間におきましては、米中貿易摩擦の長期化などによる世界経済の先行き不透明感や環境意識の高まりからアパレル商品の生産数量が抑制され、中国、バングラデシュ、ベトナムなどのアジア地域のOEM型生産工場を中心に大量生産型のコンピュータ横編機の設備投資が低調となりました。また設備投資マインドの低下は近年中国市場を中心に順調に拡大していたホールガーメント横編機の投資にも影響し、売上げを伸ばせませんでした。こうした傾向はアパレルデザインシステムや手袋靴下編機の販売不振にも及びました。このような当期間における厳しい市場状況は期初の売上計画に織り込んでおりましたが、全体の売上高は当社の想定を大きく下回る見込みとなりました。 また低迷する市場環境を受けて同業他社との価格競合も厳しさを増したことや、期間の売上げ平均為替レートが期初想定レートの1ドル110円から108.78円に、1ユーロ125円が120.87円と円高で推移したことなどで、横編機を中心に平均販売単価が期初想定よりも下落しました。加えて在庫調整による工場操業度の低下から売上総利益率が連結ベースでは期初想定の43.5%から36.7%に6.8ポイント、個別では34.8%から25.3%に9.5ポイント悪化しました。この結果、売上総利益は連結ベースで期初想定の100億円に対して62.8億円と37.2億円の未達が見込まれ、個別では想定63億円に対して32億円と31億円の未達が見込まれます。さらに、トルコにおける通貨安および金融引き締めの影響で同国顧客の資金繰りが悪化したことで、同国販売代理店向け売上債権の決済期日を繰り延べるとともに貸倒引当金5億63百万円を販売費及び一般管理費に繰り入れることにいたしました。また、円高の影響により営業外費用に約5億円程度の為替差損を見込んでおります。これらの要因の結果、全体の売上高及び各利益段階(連結・個別)とも期初予想を大きく下回る見込みとなりました。また下半期においても当初計画を下回る状況が見込まれることから通期の業績予想についても合わせて修正いたします。なお、下半期における想定為替レートは 1ドル105円、1ユーロ115円としております。
配信元: 株探

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