テクニカル的には「上下ガチガチ」…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2019/09/24 10:34

◆「米中懸念」「欧州景況悪化懸念」が囃されても…

※ご注意:予想期間は9月25日と表示されていますが、本日(9月24日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


『中国通商交渉団、予定を早めて帰国』との報をキッカケに、「米中貿易摩擦懸念」は再び長期化が懸念されつつあります。
また昨日は『独製造業PMIが2009年6月来水準へ低下(41.4)』を記録したことで、「欧州景況感悪化」も再燃しています。
“リスク回避姿勢”に引っ張られたドル円は、一時“107.311円”へと下落しました。

一方で『米製造業/サービス業PMIはいずれも前月を上回り(51.0/50.9)』、マーケットは落ち着きを取り戻した感があります。
下落していたNYダウは“プラス圏”へ浮上、“1.66%”へ一時低下していた米10年国債利回りも“前週末水準(1.72%)”へと戻しており、その後は幾分“底堅さ”が意識されているように見えます。

◆“大きく崩れる”は期待薄も、“巻き戻し”も本日は限定的…?

こうした中で本日は「主だったイベントが不在」となるため、基本的には動意の乏しい展開が想定されるところです。
ただし昨日には“調整(ドル売り)”が先行したことで、本日は“幾分、その巻き戻し(ドル買い戻し)”が期待されるところです。

ただしテクニカル的に見ると、“9/23高値&9/18~9/23の38.2%戻し(107.762円)”“100日移動平均線&日足・一目均衡表転換線&同50%戻し(107.884円)”が上値を押さえ、一方で“昨日安値&20日移動平均線(107.311円)”“9/10安値&日足・一目均衡表先行スパン上限(107.183円)”が下値を支えています。

新たな材料が跳び出さない限り“大きく崩れることはない”と考えますが…、
また昨日の動きを考えれば“幾分、巻き戻し先行”への期待も募りますが…、
本日に関しては“107円半ばを中心とした揺れ動き”“やや上方向への期待が勝る”程度に見ておく方が無難かもしれませんね。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:108.084(9/20高値、+1σ)
上値4:108.000(大台、9/18~9/23の61.8%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:107.884(100日移動平均線、日足・一目均衡表転換線、9/18~9/23の50%戻し)
上値2:107.762(9/23高値、9/18~9/23の38.2%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値1:107.632(20週移動平均線)
前営業日終値:107.524
下値1:107.311(9/23安値、20日移動平均線、ピボット1stサポート)
下値2:107.183(9/10安値、日足・一目均衡表先行スパン上限)
下値3:107.108(9/3~9/18の50%押し、50日移動平均線、ピボット2ndサポート)
下値4:107.000(大台)
下値5:106.935(8/26~9/18の38.2%押し)
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想