“一旦様子見”とし、ことの成り行きを見極めたい - 日銀会合

著者:武市佳史
投稿:2019/09/19 11:06

◆「米金利先安観」はさらに後退 - FOMC

※ご注意:予想期間は9月20日と表示されていますが、本日(9月19日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

基本的に“中立”といえますが、やはり“タカ派寄り”と捉えられました。

注目のFOMCでは、「25bp利下げ」が実施されました。
しかし「これ以上の利下げは想定していない」ことが示されたことで、「米金利先安観」はさらに後退しています。

一方、発表直後こそ“200ドル超”の下落を見せたものの、NYダウは“プラス圏(36ドル高)”で引けています。
「米中通商協議」に対する期待感もあると見られますが、追加利下げに含みを残した「パウエルFRB議長発言(経済が弱まれば、追加利下げが必要となる可能性)」が影響したと見られるところです。
いずれにしても懸念された“株安⇒リスク回避”は台頭しておらず、ドル円は“108.474円”への一段高を演じています。

◆こちらも結果を見極める必要あり - 日銀会合

こうした中、本日は「日銀金融政策決定会合」が予定されています。
“据え置き”との見方が大勢を占めていますが、“追加緩和”もしくは“次回の追加緩和示唆”を期待する声も一部から聞こえてきており、予断を許さない面があります。
個人的には“据え置き”と見ていますが、相次いで金融緩和に動いた「欧(ECB)/米(FOMC)と歩調を合わせる」という可能性も否めず、現時点では「動くに動けない」といったところです。

「米金利先安観」がさらに後退している状況だけに、本来であれば“突っ込み買い”は避けつつも、“もう一段の上値追い”を期待する局面と考えます。
しかし本日に関しては“一旦様子見”とし、ことの成り行きを見極めたいところです。

流れそのものは“大きくは変わらない”とは考えますが…。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:109.315(8/1高値、200日移動平均線)
上値4:109.000(大台、ピボットハイブレイクアウト)
上値3:108.905(+2σ)
上値2:108.728(ピボット2ndレジスタンス)
上値1:108.592(ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:108.457(週足・一目均衡表基準線、月足・一目均衡表転換線)
下値1:108.203(ピボット1stサポート)
下値2:108.101(9/16~9/18の38.2%押し、9/18安値)
下値3:108.000(大台、9/17安値、100日移動平均線、9/16~9/18の50%押し、ピボット2ndサポート)
下値4:107.870(9/16~9/18の61.8%押し、+1σ)
下値5:107.778(20週移動平均線、ピボットローブレイクアウト)

11:19 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想