戻り売りに押される展開も105円台を再び試す動きまでは見られず=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2019/08/21 00:41
 ドル円は106.35円付近での推移となっている。NY時間に入ってやや買い戻されているものの、きょうは戻り売りに押される展開が続いている。ポンペオ米国務長官のファーウェイに関する発言を受けて106.15円付近まで下落する場面も見られた。同長官は「矛盾したメッセージはない。米ネットワーク内または世界中のネットワーク内に中国の通信システムを設置することの脅威は、国家安全保障上のリスクである」と述べていた。

 ただ、米国債利回りは低下しているものの、米株は底堅く推移しており、リスク回避の雰囲気は一服してきており、いまのところは105円台を再び試す動きまでは見られていない。

 今週は週後半のジャクソンホールでのFRBの年次シンポジウムに市場の注目が集まっている。特に23日にはパウエルFRB議長の講演が予定されておりその内容を見極めたい雰囲気が強い。

 市場には利下げの可能性を強調するのではとの期待も出ているようで、ドル売りの反応も予想されている。しかし、本日のオプション市場ではジャクソンホール通過後もドル円は105円の節目は維持する見通しで織り込んでいる。

 上値も重いものの、いまのところ積極的に下値を模索する動きまでは見られていない。ただ、先週末の米商品先物取引協会(CFTC)が公表した投機筋のIMM建玉を見ると、ネットでの円の買い越しが急増しており、ファンド勢も円高を期待した動きに転じている様子もうかがえる。

USD/JPY 106.35

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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