カオナビ、1Qの売上は前年比+62.4%の大幅増 さらなる成長に向け今後も積極投資を継続

投稿:2019/08/15 17:59

ビジョン

柳橋仁機氏:皆様、よろしくお願いいたします。株式会社カオナビの代表取締役の柳橋と申します。私から、2020年3月期第1四半期の決算説明をさせていただきたいと思います。

お忙しいなか、またお暑いなか、お集まりいただきましてありがとうございます。30~40分ぐらいでご説明を差し上げて、そのあとに皆様からご質問を頂戴できればと思っています。では、さっそく本題に入らせていただきます。

まずは2ページ目のビジョンです。「マネジメントが変わる新たなプラットフォームを。」と書いていますが、これが当社の事業ビジョンです。

当社はHRテックの領域で、人材マネジメントシステムを企業のお客さまに提供していますが、このビジョンの下、人材マネジメントを通じて世の中を良くしていこうということで事業を展開しております。

会社概要

会社概要ですが、こちらもご存知の方が多いと思います。当社の設立は2008年です。この事業を始める前に、私が一人で人事コンサルタントのようなものを行っていた時期が4年ぐらいありました。そして、2012年に「カオナビ」の事業を始めたため、事業としては7年強が経過して現在に至る状況です。また、役員はスライドに書いてあるとおりです。

当社の主要株主も上場から変わっていないのですが、筆頭株主は代表である私で、33パーセント強の株式を持っています。そしてリクルートホールディングスさまが(ファンドを通じて)20パーセント強の株式を持っています。

リクルートさまからは経営陣の派遣などはありませんので、経営は独立したかたちで行っていますが、事業提携をいくつか進めており、資本業務提携の関係となっています。

また、後ほど詳しく説明しますが、従業員数は2019年6月末時点で114名となります。

カオナビとは・・・

ここからは事業概要です。初めての方もいらっしゃるかもしれないため、事業概要をきちんとご説明差し上げたいと思います。

スライドに「カオナビとは……」とありますが、当社は会社名もカオナビで、提供しているサービスも「カオナビ」ということで、単一商品、単一事業の会社です。

その「カオナビ」という製品は、顔写真が並ぶクラウド人材マネジメントシステムです。スライドに画面キャプチャがありますが、導入いただいたお客さまである企業の従業員の顔写真が並んでいます。顔写真をクリックすると、その人が持っている資格や得意な仕事、これまで経験してきた業務内容などが参照できて、人材配置等の人材マネジメントに活用できます。

基本的な利用ユーザー層は企業のマネジメント層で、人材マネジメント、つまり配置、異動、抜擢、評価などを行う際に、カオナビを参照しながら業務を進めるかたちです。

パソコンでも、タブレットでも使用でき、また早くからスマートフォンでも使えるように工夫をしてきました。出先の営業所などで人材マネジメント(関連の業務)を行う際などに、スマートフォンでの利用が便利ということで、そのような業態のお客さまからもご評価いただいております。

カオナビは、人材マネジメント業務に特化した、クラウド人材データベース……いわゆるSaaSとして、サブスクリプション型のビジネスモデルとなっています。

従業員の顔写真で直感的に操作できるところがこのシステムの特徴ですが、基本的には、この事業1本で取り組んでいます。

カオナビの事業領域

6ページ目は、当社の事業領域を示しています。

繰り返しになりますが、当社の事業は、人材マネジメントのご支援です。広く言うと人事領域になるのですが、人事の領域を、スライドのとおり、左側の人材管理領域と右側の労務管理領域の2つに分けて考えております。

右側の労務管理領域は当社の定義では、労働関係法令で企業が義務付けられている業務を行う領域です。例えば、給料計算を毎月1回きちんと行わなければいけない、勤怠管理を行わなければいけない、社会保険に加入しなくてはならないなどです。企業が労働関係法令で義務付けられている業務を人事の方が行うわけですが、それを労務管理領域として定義しています。

一方で、労働関係法令で定められていなくても、しっかり人事評価をしよう、人材を育成しよう、きちんと配置を考えようといったことも、企業では当然行っています。そのようなところを、当社では人材管理領域と定義しており、そこを事業ドメインとして捉えています。この領域で、しっかりお客さまからご支持いただくことを大切にしています。

スライド上にも書いていますが、ここを業務名で言うと、人事評価、人材配置、人材採用や育成といった領域であり、そこをご支援する事業を推進しています。

カオナビの機能と効果

もう少し具体的な話になります。領域としては人材管理領域なのですが、具体的にどういう機能があり、お客さまのどういうところに貢献しているのかを説明します。

スライドの上の段が、カオナビに搭載されている具体的な機能で、下の段がお客さまに感じていただける効果になります。機能がたくさんあるため、抜粋して2~3個ほどご説明します。

いくつか人材マネジメントで活用できる機能があるのですが、この仕組みの一番根底にあるものは、スライドの左上にある「人材データベース」であり、これが当社のシステムの全行程に関わるものです。

いくつかのオプション機能やプランがあるのですが、この人材データベースが必須の機能になっています。先ほどお話ししたとおり、この人材データベースは、従業員の顔写真をクリックすると、その人のキャリア等に関する情報が参照できるもので、こうした人材データベースをクラウド型で提供しています。これが、当社の製品で一番コアな部分となります。

加えて、人材データベースであるがゆえに、人材マネジメント業務に使える機能もいくつかあります。わかりやすいところでは、スライドの上段の右から2つ目の「評価ワークフロー」で、おそらく当社の一番売れ筋のオプション機能です。

一般的な企業であれば、人事評価、人事考課が半期に1回などで実施されると思います。世の中にはいろいろな評価制度がありますが、当社の実感としては、目標管理制度(MBO)がまだ日本では主流です。

評価制度は、最近では「OKR」なども出てきていますが、わかりやすいため目標管理制度(MBO)を例にお話しします。例えば、期初に従業員自らが「今期、このような目標を掲げます」と目標を設定して、上長がそれを承認します。そして、期末にその進捗結果を課長が評価して、その後、2次評価で部長が評価します。

カオナビのようなツールがなかった時代は、多くの企業がExcelシートや紙で運用を行っていたわけです。Excelシートでそのような評価表を作り、それに記入して課長に回して、さらに部長に回すわけです。

人事には、それを取りまとめる仕事が発生します。300人の従業員の評価が提出されたら、300人分を回収して、次に300人分をそれぞれの一次評価者に渡して、その評価が終わったら、二次評価者に渡すということで、非常に煩雑で大変だという話になってきます。

そこで、そういった評価の運用は、クラウドのシステム上で実施しましょう、というのがこの評価ワークフローという機能です。

つまり、従業員はカオナビ上に自己評価を入力して、一次評価者、二次評価者も同じように入力するようなかたちです。きちんと権限が設定されており、ワークフローが自分に回ってきたら、自分の記入すべきことを入力します。そうすると人事は、評価結果をパッとまとめられます。これが評価ワークフロー機能です。

もう1つ、特徴的なのがスライドの右上にある「社員アンケート」で、例えば、従業員満足度調査、あるいは異動希望調査といった類のものです。

多くの企業が「従業員の生の声をきちんと経営にフィードバックしましょう」といった取り組みを行っています。従来は紙等で行っており、異動希望を集めたり、従業員満足度調査を集めたりしてきたのですが、紙では、「去年、彼はどんなことを言っていたっけ?」という話になったときに、すぐに参照できなかったりするわけです。

しかし、カオナビで毎年アンケートを蓄積していると、時系列で参照できるため、いろいろな判断に活かせる部分も出てきます。

このように、従業員の声を蓄積するツールも兼ね備えているわけです。そして結果的に、それが顔写真に紐づくデータベースに蓄積されるということです。

基本的には中央に人材データベースがあり、(そのまわりに)社員アンケートや評価ワークフローがあるということで、人材マネジメントシステムという一連のかたちを形成している。それが「カオナビ」という製品です。

そして、お客さまのなかでどういう変化が起きるかについてです。いくつかスライドに黄色い文字で記載していますが、今まで散らばっていた情報を一元化でき、業務の効率化が図れるということが一番多いです。

私は今、東京で、IT業界のなかで働いていますが、この人材データベースを使うということはこの業界界隈では普通かなと思います。しかし、世の中を広く見てみると、まだこのようにIT化されていない企業もいらっしゃいます。紙で管理しており、例えば「履歴書はこっちのキャビネットに入っている」「評価結果はこっちのExcelに入っている」「従業員満足度調査は担当者のパソコンに入っている」といったかたちです。

情報がバラバラになっていると、従業員の配置を考えるときも、あちこち参照しなければいけません。それがカオナビによって一元化されることで業務効率化され、カオナビだけを見ればよくなるということです。

また、従業員の「このようなことに取り組んできて、このようなことが得意、または苦手で、このようなことをやりたいんだ」ということが、つぶさに、一人ひとりわかるようになるため、適材適所が図れます。すると、従業員にとってもやりたいこととのフィット感が高まるため、スライドの下段の左から2つ目の「生産性向上」といった話にもつなげていくことができます。

皆様も感覚的にわかると思うのですが、昨今は、スライド下段の右から2つ目の「離職防止」というテーマのニーズが高くなっています。そもそも就業人口が減ってきているため、あらゆる産業で採用難となっており、今いる従業員に辞められてしまったら生産力が落ちるため、辞められてしまわないようにしたいわけです。

そこで、離職防止というテーマでカオナビを導入して、従業員のことをきちんと理解して離職しないようにフォローするといった目的で使っていただくケースも非常に増えてきています。

料金体系

8ページ目が料金体系です。例えば、スライドの中央のプランには評価ワークフローの機能が入っており、右側のプランにはもっとリッチなグラフ機能などが入っています。なお、一番左が「データベースプラン」で、機能は一番シンプルです。

このようにいくつかプランがあり、価格も3万9,800円、5万9,700円とありますが、登録社員数が100人までのミニマムなプランの価格です。200人まで入れたいという場合は料金が上がり、300人までとなるとさらに料金が上がるというような価格の階段があります。

後ほど詳しく説明しますが、導入するお客さまの社員数の規模に応じて階段があり、凡その1社あたりの平均単価は月間で10万円前後です。

コネクテッドパートナープログラム

ここから、事業トピックスに入っていきます。

10ページ目は、カオナビの「コネクテッドパートナープログラム」についてです。これは当社に限らないことですが、昨今のSaaSビジネスは、APIを使ってデータ連携をするなど、他社のサービスを連携させて使ったほうがお客さまの付加価値が高まるところもあるため、当社も積極的に進めています。

そして、できればこの領域をリードする立場になりたいというところで、カオナビのコネクテッドパートナープログラムを推進しています。つまり、どんどんサービス連携を進めて、お客さまの利便性を高めていきましょうというプログラムで、旗を振らせてもらっています。

主にSaaSビジネスの会社さまたちとつながっており、2019年6月に発表させていただきましたが、現在発表ベースで20社ぐらいで、どんどん進めていきます。今後もこの連携の輪を広げていきたいと思っています。

新機能「パルスサーベイ」のリリース(10月より提供開始)

新機能「パルスサーベイ」のリリースについてです。さきほどお話しした評価ワークフローや社員アンケートなどと同様に、新機能として「パルスサーベイ」を2019年10月にリリースするのですが、今は先行申し込みを受け付けている段階です。

どういった機能かと言うと、さきほどお話しした離職防止などのテーマで使う機能で、5問ぐらいの簡易アンケートになります。「最近、周囲の人間関係はうまくいっていますか?」「上司との関係は良好ですか?」といった、従業員のコンディションを測る簡単なアンケートをカオナビから送ります。1ヶ月に1回ぐらいを推奨していますが、カオナビからメールが飛んで、それに簡単に答えてもらうと、その結果がカオナビに蓄積されていきます。

簡単なアンケートですが、時系列で蓄積することに意味があります。時系列で見ていくと「ここでちょっと落ちたぞ」「ここで上がったぞ」といったように、従業員の変調の兆しをいち早く把握できます。そこで、離職防止の手立てを打ったり、ストレスフルな環境にいるのであれば異動させてみよう、といった判断が速やかにできる機能です。

このように従業員のコンディションを把握し、推移を可視化して、離職予防などにつなげましょうということです。繰り返しになりますが、離職防止に対する意識の高まりに対応していこうという機能になります。

事業ハイライト①

ここまでが、事業のご説明と直近の事業トピックスのお話でした。ここからが本題で、2020年3月期第1四半期の業績のご説明となります。13ページをご覧ください。

事業ハイライトですが、利用企業数が2019年6月末の段階で1,408社です。利用企業数の推移が棒グラフで書いてありますが、順調に推移しています。そして、スライド中央がARPUで、いわゆる顧客単価です。さきほど「10万円前後」と申し上げましたが、正確には直近の数字で10万8千円と、10万円を超えてきています。

また、右の棒グラフが四半期ごとのベースの顧客単価なのですが、今回が10万8千円、前四半期が10万2千円、その前が9万8千円となっており、単価が上がってきている傾向が確実に読み取れます。

こうした傾向の理由についてです。中央の円グラフを2019年5月発表の2019年3月期の決算説明資料P14のグラフと比べていただければ、グラフの黄色い部分、つまり数百人規模のお客さまと、グラフの青い部分、数千人規模のお客さまの割合が増え、逆に100人以下のお客さまの割合が減っているのです。つまり、お客さまの層として従業員規模の大きい会社が増えてきたということです。カオナビは登録人数ベースで単価が変わるため、規模の大きい会社が増えることで当然単価も上がってきますが、その傾向が確実に出てきているということです。

なお、売上高ストック比率は76.8パーセントで、こちらもかなり順調な数字と見ています。

事業ハイライト②

売上高ストック比率は76.8パーセントとお伝えしましたが、この比率を時系列で見るとスライドのようなかたちになります。四半期ごとや月単位で見ると、月々の受注状況などによって数字の上下は発生しますが、基本的には80パーセントに向かっていく傾向と捉えています。

業績ハイライト

15ページ目が一番重要なところだと思います。第1四半期の損益ですが、売上高が5億7,600万円、売上総利益が4億3,900万円、営業利益が600万円です。

売上高に関しては、2019年3月期第1四半期と比較すると62.4パーセントの成長です。今期は通期で50パーセントの成長とお伝えしていますが、第1四半期の62パーセントの成長は50パーセントを十分に超えており、非常に順調な滑り出しと認識しています。

売上総利益率についてですが、当社のSaaSビジネスは時間が経つにつれてと言いますか、お客さまの数が増えるにつれて売上総利益率が上がって来なければいけませんので、売上総利益率も非常に重要視しているのですが、76.3パーセントできちんと上がっています。個人的には少し上がりすぎかなとも思っていますが、利益の創出力が順調に付いてきているという傾向が読み取れます。

また、2019年5月、前回の2019年3月期の決算説明会でも強調してお話をさせていただきましたが、成長マーケットのビジネスですので、現段階では利益の創出よりもトップラインの成長を重視しています。

売上総利益率は構造的には上がっていくかたちにしたいと思っていますが、先行してマーケティングコストを使っていくというところで、営業利益に関して、今回の600万円は意味のある数字だとは捉えていません。たまたま600万円という数字になりましたが、資金を使うべきチャンスがあれば積極的に先行投資していくという考え方です。

よって、トップラインの成長と売上総利益率が大事なのですが、そこは数字としてしっかり出せたかな、というところです。トップラインの62.4パーセントの成長と売上総利益率を見ていただけるとありがたいと思います。

売上高の推移

16ページ目が売上高の四半期ベースの推移になりますが、順調に積み上がってきています。

さきほど「1年前の四半期と比べて、売上が62.4パーセント成長しました」と申し上げましたが、このスライドの右側のグラフがその内訳になり、ストック収益が67.9パーセント、フロー収益が46.4パーセントとなっています。

このビジネスは、ストック収益をしっかり積み上げていくことが非常に重要だということは、皆様もご存知のとおりだと思いますが、(スライドのとおり)67.9パーセントの成長をしていること、とくにストック収益の伸び率のほうが高い状況です。ここを伸ばしていくというのが当社の方針であり、そこは手堅く進められていると実感しています。

売上総利益・営業利益の推移

17ページが、四半期ごとの売上総利益率の推移です。さきほどお話ししたとおり、前四半期は71.5パーセントで、確か前回の2019年3月期の決算発表では「今後、73パーセント、74パーセントと上っていくと思います」と言っていましたが、76.3パーセントまで上がったため、少し上がりすぎかなという印象もあります。

この部分は今後、四半期ベースではまだ前後する余地があると思っていますが、中長期で見ると80パーセントに漸近していくといった傾向は、きちんとお示ししたいと思っています。正直に言いますと、この第1四半期でここまで数字が上がらなくてもよかったというところもあります。

また、スライドの右側が営業利益の推移で、再三お話ししていますが、今は主にマーケティングコストを先行投資するというのが当社の方針ですので、ここの数字は当社としてあまり大きな意味はないと捉えています。ただし、マーケティングコストを使う前の売上総利益率は、利益創出方向に向かってしっかりと出していきます。なお、販管費のマーケティングコストはマーケットの状況を見ながら、積極的に投下していく考えです。

コスト分析

18ページが第1四半期のコスト分析ですが、大きなところはやはり人件費とマーケティングコストです。

さきほど、「粗利率が76.3パーセントで、想定よりも上がった」とお話ししました。ネガティブな点と言えばネガティブな点なのですが、人員計画が期初のものからビハインドしています。要するに、欲しい人材が採りきれていないところがあり、それによって売上原価が低く抑えらて粗利率が上がったという傾向があります。

ただし、この四半期以降、採用は(人員計画に)きちんと追いつこうと思っていますので、それで粗利率が若干低下する傾向になるかもしれません。それによってビジネスモデルが大きく崩れるような傾向にはなりませんが、今期は採用が追いついていないところがあり、それが粗利率に反映されているということです。

そして、スライドでマーケティングコストのところを四角い赤の枠で囲っていますが、ここが重要で、第1四半期で1億4,000万円を投下しました。2019年5月にもご説明しましたが、その段階では「第1四半期と第2四半期で、3億5,200万円のマーケティングコストを投下する」と説明しており、第1四半期では1億4,000万円を投下しました。第2四半期では2億円くらい投下していく計画で、マーケティングコストを積極的に投下していきます。

また、スライドの右側に従業員数のグラフがあります。前年同期と比較すると85人から114人と、34.1パーセント増えていますが、今後、従業員数は極端に増えたりすることはありません。きちんと事業規模に合わせて、少しずつ大きくしていく方針です。

フリーキャッシュフロー・前受収益の推移

19ページは、フリーキャッシュフローについてですが、こちらもとくに問題なく回っています。上場して現預金もしっかりあり、フリーキャッシュフローもポジティブに回っていますので、キャッシュに関してはとくに心配していません。

ここまでお話ししたのが、第1四半期についてです。前期と比べても売上の伸び率は順調に推移しており、今期の通期目標に対しても順調に推移しているというところです。

2020年3月期の業績予想と進捗状況

そして、ここから今期の業績見通しのお話です。結論からお話をすると、順調に推移しており、とくに数字を変更する予定はありません。

スライドの左から2列目が、2019年5月に発表させていただいた今期の通期予想です。2020年3月期の業績予想として、売上高を25億4,000万円、売上総利益を18億円と据え置いています。これに対する進捗率を右側に記載していますが、今回はそれぞれ5億7,600万円、4億3,900万円で、22.7パーセント、24,4パーセントという数字です。

「(1年の)4分の1が終わったのなら、普通に考えれば25パーセントを超えていなければいけないのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的にはストック型のSaaSビジネスですので、後半に向けて売上が上がっていくため、第1四半期は25パーセントを切るのが一般的です。第3、第4四半期に上がってきて最終的に100パーセントに到達するモデルです。

よって、第1四半期の売上高22.7パーセントという数字は、私としてはまったく心配しておらず、順調に進んでいると考えています。

今期の業績予想では、営業利益は具体的な数字をお出ししていませんが、第1四半期の600万円という数字も、特段の意味を持っては捉えていません。再三説明していますが、第1四半期で1億4,000万円のマーケティングコストを使い、上半期では3億5,200万円のマーケティングコストを使い、その効果を見ながら、トップラインの成長に貢献するものであれば、今後もさらに積極的にマーケティングコストを投下していくという方針で進めていきたいと思っています。

売上高の見通し

22ページは売上高の見通しで、こちらも2019年5月に発表させていただいたものから、変更はありません。

前期と比べて今期は50.3パーセント成長して、25億4,000万円で着地するという見通しは変わっていません。また第1四半期に関しては、前年同期と比較して60パーセント超の成長を果たしているため、この数字は順調に達成できると思っています。

主要コストの見通し

23ページは、主要コストの見通しについてです。

まずは人件費のところですが、2019年3月の従業員数は111人でしたが、2020年3月には130人になるという予想を立てており、これも2019年5月の発表から変わっていません。

ただし、さきほどお話ししたとおりで、第1四半期の終わりは114人のため、数人のレベルですが、正直を言いますともう少しハイペースで採用できてもいいのかなと思います。この第2四半期から、人材採用をしっかり行っていきたいと考えています。

スライドの右側は先程より説明しておりますマーケティングコストです。第1四半期から第2四半期で3億5,200万円を計画しており、第1四半期ですでに1億4,000万円を投下しています。そこで第2四半期は2億円前後の投資を考えており、その効果検証をしながら、将来のトップラインの成長に貢献するのであれば、積極的に実施していこうという計画です。

以上、第1四半期の業績と通期予想の説明でしたが、結果的には変更なしということになります。私の説明は以上となります。どうもありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス

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