8月相場の特徴

著者:比嘉洋
投稿:2019/07/24 12:18

オセアニア通貨だけでは無かった

前回の当欄で8月はオセアニア通貨が売られやすいとの傾向について触れました。気になったので、その他の通貨ペア、商品についても調べてみたところ、決してオセアニア通貨だけでは無かったことが分かりましたので、まずはお伝えさせていただきます。日米の株式はいずれも過去10年、4勝6敗(勝:陽線 敗:陰線)、米10年債についても同様。通貨ペアで見ると、ドル円の5勝5敗以外の主要通貨ペア(オセアニア通貨は除く)は軒並み3勝7敗という結果でした。つまり、8月は相場が荒れやすい月であると言うことになります。現在、米株は史上最高値近辺での推移が続いており、この動きがカギを握ることになりそうです。そのカギを握るのは、来週予定されているFOMCということになるのかもしれません。

ECBは利下げ?

ユーロドル(日足)

明日、ECB理事会が開催されます。そこで根強い緩和期待がありそうです。市場のコンセンサスは政策金利「据え置き」となっていますが、市場の一部では利下げを50%程度プロダクツ価格に織り込んでいる状況であり、声明やドラギ総裁記者会見での強力な緩和維持発言以上のものを求めているとの声も聞かれます。仮に利下げが実施された場合には→ユーロ下落・欧州債券利回り低下→クロス円下落→米国債利回り低下→ドル円も下落という構図も想定されるだけに、明日のECB理事会の結果が気になるところです。ユーロドルはこれまで戻り売りのスタンスでしたが、明日の結果次第では作戦を練り直すことになるかもしれません。
比嘉洋
マネースクエア シニアコンサルタント
配信元: 達人の予想