サンコーテクノ Research Memo(7):土木分野向けビジネスは、物販と各種工事関連の両分野で順調な拡大が続く

配信元:フィスコ
投稿:2019/07/04 15:17
■中期経営計画と成長戦略の進捗状況

4. ファスニング事業における土木分野の状況
サンコーテクノ<3435>は、特にファスニング事業において、建築の依存度を下げるために土木分野での事業拡大に注力している。その成果は着実に出ているという状況だ。

同社の土木向けビジネスは大きく2つに分けることができる。1つはあと施工アンカーの販売、すなわち、物販であり、もう1つは工事関連だ。

物販については、同社が販売したあと施工アンカーが建築と土木のどちらの分野で使用されたのかを完全に把握することは難しい。また、ファスニング事業の製品は特に用途が指定されているわけではない。そうしたなかで同社は、メタルセーフアンカー、メタルロックアンカー、サイズミックエコフィラーの3製品を、土木分野と特に親和性が高い製品として販売に注力している。

同社が土木向けとして把握できているのは決して全部ではない。しかしそのトレンドラインは着実に右肩上がりとなっており、2020年3月期は前期比13%増の500百万円を計画している。

工事については、同社が工事監理者として関与するため明確な把握が可能だ。土木向けの代表的な工事案件としては、鉄道高架橋等の橋脚の耐震工事やトンネル内の付加物の取付工事など様々なものがある。耐震工事については「一面補強工法」のように同社(ゼネコンと共同開発)が特許を取得しているものもある。製品での強み(金属系アンカーでトップシェア、重要特許を有する)と工法面の強みを生かして、土木工事においても着実に事業規模が拡大している状況だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)

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