ドル/円、下値警戒感=外為どっとコム総研 神田卓也

著者:神田卓也
投稿:2019/05/29 08:59

ドル/円、下値警戒感

昨日のドル/円は、米長期金利の低下を受けて一時109.20円台まで軟化。米連邦準備制度理事会(FRB)の年内利下げ観測がくすぶる中、米10年債利回りは約1年8カ月ぶりの水準に低下している。米中貿易摩擦を巡る不透明感も根強く、昨日は中国国営紙の編集長が、中国はレアアースの対米輸出規制を「真剣に検討」しているとの見解を示した事が話題となった。こうした不透明感を背景に、日本や中国の株価下落が見込まれる中、本日のドル/円は上値の重い展開となりそうだ。焦点が109.00円の攻防に移る可能性もあろう。その他欧州タイムは、財政不安が再燃しているイタリアの市場動向(国債や株式など)にも注意が必要だろう。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
配信元: 達人の予想