ドル/円、下値余地は限定的か
昨日のドル/円は110円台前半へと反落。NY市場では、米中貿易摩擦への懸念から株価が軟化し、米国債利回りが低下する中、110.20円台まで下落する場面もあった。なお、米10年債利回りは一時2.37%台まで低下して3月に付けた直近最低水準の2.338%に迫った。米長期金利がもう一段低下するようならドル/円は109円台に差し込む事になるだろう。ただ、昨日公開された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、多くのメンバーがインフレの鈍化は一時的と認識しており、利下げは眼中にない様子が窺えた。こうした中では、米長期金利の低下余地は限られる公算であり、ドル/円の下値余地も大きくなさそうだ。110円割れの買い意欲は健在と見られ、日足一目均衡表の転換線が位置する109.85円前後が下値のメドとなろう。