自動車関税6ヵ月間延期の報道でドル円は下げ渋る=NY為替前半

投稿:2019/05/16 02:18
 きょうのNY為替市場でドル円は下げ渋る動きが見られている。序盤はこの日の中国経済指標が弱い内容となったことや、朝方発表の米小売売上高や鉱工業生産も予想を下回る内容だったことから、米株安と伴にドル円も109円台前半に下落していた。しかし一部報道で、トランプ大統領が金曜日に期限が迫っていた輸入自動車に対する関税措置を6ヵ月間延期する計画との報道が伝わりドル円も買い戻しが膨らんでいる。

 自動車関税については貿易交渉をしている間は高関税は課さないことで日欧と合意しており、今回の措置はさほど驚きではなかったであろう。しかし、トランプ大統領が対中関税を突如引き上げたことで一部リスクも感じていたのかもしれない。どちらかと言えば、この報道に米株がポジティブな反応を見せたことで、ドル円も追随したものと見られる。

 ユーロドルも買い戻しが優勢となった。きょうは戻り売り優勢の展開が続き、1.11ドル台に下落してNY時間が始まった。しかし、関税措置延期の報道で1.1185ドル近辺から1.1225ドル近辺まで一気に買い戻されている。ただ、買いの動きは続かず、再び1.12ドル割れをうかがう動きも一方で見られる状況。

 市場関係者からは米中問題がしばらくユーロを圧迫するとの見方も出ている。米中問題の悪化が中国経済を圧迫し、それがユーロ圏経済へも悪影響を及ぼすとしている。4月下旬から先週までのユーロの買い戻しはあくまで、ユーロをファンディング通貨としたユーロ売り・新興国通貨買いのキャリートレードの巻き戻しの範囲で、その動きも一段落しているとしている。6月のECB理事会で長期流動性オペ(TLTRO3)の実施が予想される中、FRBとECBの格差を考慮すれば、ユーロドルは1.10ドルまでの下げも留意されるとしている。また、目先は今月下旬の欧州議会選挙もリスクファクターとして意識。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美
配信元: minkabuPRESS
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