「さらなる上値模索」よりも、まずは「下値固め優先」…!?

著者:武市佳史
投稿:2019/04/25 11:33

◆年初来高値更新

※ご注意:予想期間は4月26日と表示されていますが、本日(4月25日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


やはり皆が警戒している時というのは…。

豪CPI悪化に伴った“豪利下げ観測⇒豪ドル売り”を機に、昨日は“ドル買い”が目立ちました。
これに独IFO企業景況感悪化に伴う“独経済の先行き不安⇒ユーロ売り”、「利上げの文言削除」を背景にした“加利下げ観測⇒カナダドル売り”も後押しした印象があります。
“112円ライン”を明確に突破したドル円は、“年初来高値(112.161円)”をも更新し、ストップロスを巻き込みながら“112.398円”へと駆け上がっています。

◆ただ目先は「利益確定売り先行」…?

その後は“112円前半”へ押し戻されていますが、テクニカル的には“18/12/18高値(112.853円)”“113円ライン”を経て、“18/12/17高値(113.519円)”辺りまで上値余地が拡がった格好といえます。
また「揉み合い後の上振れ」になりますので、昨日の動きだけでは「溜まっていたエネルギーが全て吐き出されたとは考えづらい」と見るのが自然です。
ただこういう展開になってしまうと、最も警戒すべき『にわか上値期待』が蠢き出すことは避けられません。

『国内10連休』を鑑みれば、目先は「利益確定売り先行」と見るのが自然…。
本日に関しては、「さらなる上値模索」よりも「下値固め優先」と見ておきたいところです。
あとは『日銀会合』、そして『日米財務相会合』の結果次第か…?

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:113.000(大台)
上値4:112.853(18/12/18高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:112.660(18/12/19-20高値、50月移動平均線)
上値2:112.521(+2σ、ピボット1stレジスタンス)
上値1:112.398(4/24高値)
前営業日終値:112.195
下値1:112.085(+1σ、4/23~4/24の38.2%押し)
下値2:112.000(大台、日足・一目均衡表転換線、4/23~4/24の50%押し)
下値3:111.907(200週移動平均線、週足・一目均衡表先行スパン上限、4/23~4/24の61.8%押し)
下値4:111.803(4/10~4/24の38.2%押し、ピボット1stサポート)
下値5:111.653(4/23-24安値、4/10~4/24の50%押し、20日移動平均線)


※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

12:39 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想