米朝首脳会談への期待が後退し

著者:斉藤紀彦
投稿:2019/02/28 19:54

先物売りから反落しましたが

日経平均は-171円安の21385円と反落しました。

朝方は小安い程度で始まると、寄り付き直後と午前10時前に先物にまとまった売りが出て下落しましたが、押し目買いも入って下げ渋りました。

後場に入るとこう着感が強まりましたが、2時30分すぎに再度先物売りから下落幅を広げ、安値では-192円安の21364円まで下落しました。

米中貿易協議の進展期待が後退して米国株時間外取引や上海株が下げ幅を拡大したことに加え、国内の1月鉱工業生産指数(速報)が市場予想の平均を下回ったことや、中国の2月製造業PMIが市場予想の平均に届かなかったことなどから高値警戒感が広がった格好です。

東証1部の売買代金は2兆4480億円、騰落銘柄数は値上がり702銘柄、値下がり1337銘柄、日経225採用銘柄では値上がり42銘柄、値下がり176銘柄でした。

日経ジャスダック平均は反落、東証マザーズ指数は9営業日ぶりに反落しています。

日経平均のテクニカル指標は、まだ高値圏を示唆するものが残った状態です。

きょうは早々に米朝首脳会談に対する期待が薄れるなか、先物による売り仕掛けが散発的に出て下げました。

日経平均は2か月半ぶりの高値水準にあっただけに、いっそう上値の重さに対する警戒感も意識されました。

引き続き、まだ戻す場面があれば利益確定売りを進めるのが良いかとは思いますが、目先はやはり25日線(今日現在:21013円)程度を試す調整は起こりやすいと思いますし、来週の荒れるSQ週に対する警戒も必要だと思います。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想