なかなか「踏ん切りがつかない」だけに、「息が長い」へつながる…!?

著者:武市佳史
投稿:2019/02/26 10:34

◆「ブレイクの時」 - 静かに111円台

※ご注意:予想期間は2月27日と表示されていますが、本日(2月26日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


最後の最後に“日和って”しまった…!
「もう一日かかるか…?」と見た昨日でしたが、東京タイムこそ“人民元高⇒ドル売り”に押さえられたものの、NYタイムには一変しました。

「米中通商協議への期待感」が“株高⇒リスク選好⇒円売り”へとつながり、それがドル円を含む、多くのクロス円通貨を押し上げました。
“110円半ば~後半”の膠着をブレイクしたドル円は、“111.231円”へと上値を伸ばしています。

◆まずは“利益確定売り”を想定する局面…?

本日は「パウエルFRB議長の議会証言」が予定されていますので、まずは“利益確定売り”が先行する展開が指摘されるところです。
前回FOMC(1/29-30)では「利上げ休止&バランスシート縮小の早期停止」も示唆されていますので、“ハト派寄り”が蒸し返される可能性も否めないところです。
そうなると「“200日移動平均線(本日は111.307円)”を突破できていない」という状況ですので、“戻り売りが蠢き出す”も否めないということになってきます。

◆ただその分だけ、「息が長い」につながる…!?

ただ1週間に及ぶ「膠着から上放れ」、さらに「年初来高値更新のおまけ」までついたとなれば、“もう一段の上値追い”は十分に期待できる局面といえます。
さらに本日は「スポット取引の月内最終応当日」に当たるため、“実需絡みのドル買いニーズ”も後押ししてくれる可能性が指摘されるところでもあります。

期待した「ブレイクの時」を迎えたものの、「派手な動きにはつながっていない」という、現在のドル円…。
しかしながらその分だけ、「売り方は踏ん切り(諦め)がつかず」は、結果的に「息の長い上昇」へとつながりやすい…?

本日は「111円付近で下値を固められるか?」をまずは基本としながら、しかし「戻り売りではなく、押し目買い」は変えないようにして、臨みたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:112.000(大台、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:111.605(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:111.457(12/21高値、12/26高値、100日移動平均線)
上値2:111.336(12/27高値、200日移動平均線、20週移動平均線、ピボット1sレジスタンス)
上値1:111.231(2/25高値)
前営業日終値:111.052(大台)
下値1:110.829(2/25安値後の61.8%押し)
下値2:110.743(日足・一目均衡表転換線、100週移動平均線、20月移動平均線)
下値3:110.640(50週移動平均線、ピボット1stサポート)
下値4:110.529(2/20-22安値、2/25安値、月足・一目均衡表先行スパン上限)
下値5:110.417(2/18-19安値)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:09 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想