19日の米国市場ダイジェスト:NYダウ8ドル高、自動車関税や輸入制限措置への懸念が重しに

配信元:フィスコ
投稿:2019/02/20 07:43
■NY株式:NYダウ8ドル高、自動車関税や輸入制限措置への懸念が重しに

米国株式相場は上昇。ダウ平均は8.07ドル高の25891.32、ナスダックは14.36ポイント高の7486.77で取引を終了した。米商務省が自動車・自動車部品の輸入制限に関する報告書をトランプ大統領に提出したほか、メキシコ国境の壁建設費確保を狙った国家非常事態宣言を巡り、複数の州が提訴しており、朝方からもみ合う展開となった。その後は、米中通商協議の再開を受けて、引けにかけて小幅上昇となった。セクター別では、自動車・自動車部品や食品・生活必需品小売が上昇する一方で商業・専門サービスや医薬品・バイオテクノロジーが下落した。

小売最大手のウォルマート(WMT)は、決算内容が好感され上昇。自動車大手のフォード(F)は、南米での商用トラック事業からの撤退を発表し堅調推移。ゼネラル・モーターズ(GM)もミシガンの2工場への56百万ドルの投資を明らかにし買われた。一方で、ダイエット関連のウェイト・ウォッチャーズ(WTW)は、JPモルガンによる投資判断引き下げを受け下落。自動車部品小売のアドバンス・オート・パーツ(AAP)は、既存店売上高の伸びが予想に届かず軟調推移となった。

明日は、メイ英首相とユンケル欧州委員長がEU離脱を巡る問題で会談を行う。会談の内容次第では米株式相場にも影響を与えそうだ。

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■NY為替:米中貿易協議進展への期待持続

19日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円77銭から110円49銭まで下落後、110円70銭まで戻したが、110円63銭で引けた。米中貿易協議において通貨安定が組み入れられるとの報道や米債利回りの低下に伴うドル売りが優勢となったのち、米2月NAHB住宅市場指数は予想を上回ったことや、トランプ米大統領が米中貿易協議は順調であり、3月1日の協議期限にも柔軟な方針を示したため、合意期待が広がりドル買い・円売りが再燃。

ユーロ・ドルは、1.1286ドルから1.1357ドルまで上昇し、1.1340ドルで引けた。ユーロ・円は、124円96銭から125円54銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2941ドルから1.3073ドルまで上昇した。メイ英首相と、ユンケル欧州委委員長が20日に会談を開催することが報じられると、合意ない離脱への警戒感が後退し、ポンドの買戻しに拍車がかかった。ドル・スイスは、1.0057フランから1.0002フランまで下落した。


■NY原油:続伸で56.45ドル、原油供給削減への思惑広がる

NY原油先物4月限は続伸(NYMEX原油4月限終値:56.45 ↑0.47)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比+0.47ドルの56.45ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時56.73ドルまで買われた。主要産油国による原油供給の削減が想定されていることから、原油先物は底堅い動きを続けており、この日で5営業日連続の上げとなった。ユーロの反発を意識した買いも入ったようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  29.13ドル   +0.02ドル(+0.07%)
モルガン・スタンレー(MS) 42.16ドル   +0.17ドル(+0.40%)
ゴールドマン・サックス(GS)198.67ドル  +0.17ドル(+0.09%)
インテル(INTC)        51.40ドル   -0.26ドル(-0.50%)
アップル(AAPL)        170.93ドル  +0.51ドル(+0.30%)
アルファベット(GOOG)    1118.56ドル +4.91ドル(+0.44%)
フェイスブック(FB)     162.29ドル  -0.21ドル(-0.13%)
キャタピラー(CAT)      135.80ドル  -0.40ドル(-0.29%)
アルコア(AA)         28.21ドル   -0.06ドル(-0.21%)
ウォルマート(WMT)      102.20ドル  +2.21ドル(+2.21%)
スプリント(S)         6.33ドル   +0.03ドル(+0.48%)

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配信元: フィスコ