重要イベントが多く控えるなか

著者:斉藤紀彦
投稿:2019/01/28 19:55

売買が手控えられて反落となりましたが

日経平均は-124円安の20649円と反落しました。

朝方は、先週末の米国株は上昇したものの円高ドル安基調が重しとなって安く始まると、後場に入って先物売りからジリ安となり、大引け間際には安値で-149円安の20624円まで下落しました。

朝方上昇していた上海株が下落に転じたことも重しとなり、このところの上昇が目立っていた電力やガスといったディフェンシブ株を中心に戻り待ちの売りが出ました。

今週は海外イベントが多く、特に30日まで開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)とパウエルFRB議長の会見に注目が集まっていることから売買を手控える動きも見られ、取引自体は閑散としました。

東証1部の売買代金は1兆8765億円、騰落銘柄数は値上がり560銘柄、値下がり1498銘柄、日経225採用銘柄では値上がり42銘柄、値下がり179銘柄でした。

日経ジャスダック平均は小幅に3日続伸、東証マザーズ指数は4営業日ぶりに反落しています。

日経平均のテクニカル指標は、総じて中立圏です。

日経平均は先週約1ヶ月ぶりの高値を付けていましたので利益確定売りが出やすくなるなか、円高ドル安を受けて先物や輸出関連株に断続的な売りが出たことも相場の重しとなりました。

米連邦準備制度理事会(FRB)が保有資産の縮小を早期に打ち止めるとの米紙報道を受け、利上げペースが鈍るとの見方から円高ドル安に振れるとともに、運用環境が悪化するとの警戒から銀行や保険といった金融株の下げも目立ちました。

日経平均の終値は下降に転じた5日線(今日現在:20642円)の水準でしたが、さらに下降中の25日線(今日現在:20379円)までは距離もできましたので、やはり目先は利益確定売りを進めるのが無難だと思います。

また29日に英議会が欧州連合(EU)離脱協定の代替案を採決し、30日から31日には米中閣僚級の貿易協議が行われ、金曜日には米1月雇用統計の発表を控えていることから、どれか一つでも相場の足を引っ張る内容となった場合には、それなりの下げ余地はあると思います。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想