上海の不動産価格が急落
先週末に中国の経営者とお話する機会があったのですが、上海の不動産価格が大幅に下落をしていうことでした。
秋頃から下落をみせ、前年と比較すると30%程度の下落となっているそうです。
そして、住宅ローンを組んでいるマンション購入者から抗議デモも勃発しているようで、中国不動産市況もとこどころおかしくなりつつあるようです。
もしかしてと思い他国を調べてみたら、オーストラリアの不動産市場が怪しくなっていました。
2018年夏頃、豪4大銀行の一つであるウエストパック銀行が住宅ローンの金利を引き上げたことをキッカケに豪ドル安が始まりました。つまり変動金利が上昇したのです。
ここ数年、オーストラリアではInterest only LOAN(通称IOローン)が非常に人気だったようです。銀行から借りてきた資本をベースに新築や高級住宅を購入し、契約年数だけ安価なローンを払って住みながら生活をするそうです。その契約年数がながければ長いほど、金利を安く提供してくれるという仕組みです。
しかし、からくりはこうです。
5000万円の融資をもらい、5000万円の住宅を購入します。例えば、4年間の契約期間は低金利で借りられます。それでも月に10〜15万円ほどの金利返済があるようです。
しかしここ数年は、シドニー中心街の物件は築30年以上の物件が100万豪ドルを突破している物件も多く(つまり1億円近い住宅が多い)、住宅やマンションを通常の賃貸で生活するには、家賃が15~20万円かかるとのことでした。
つまり銀行から融資を受けられれば低金利の返済で高級住宅に住むことができ、そして数年後に物件は値上がりをしているので、仮に6000万円で売れれば、儲けは1000万円になります。
安く生活でき、しかも住宅価格の値上がりにより運用収益をあげられる。
これはメリットしかないと思われがちです。
しかし住宅価格が10%下落するとどうなるでしょうか?
5000万円→4500万円に値下がり、さらに5000万円分ローンを組んでしまったがために、売却すると500万円負債とそれにかかる返済ローンが残ります。
では20%下落すると、1000万円の負債に契約期間を終えると高い変動金利がのしかかる仕組みとなり、返すに返せない状況になるという罠があるのです。
オーストラリアは、すでにこの秋頃からこの負のスパイラルに陥りはじめております。
今年から住宅価格は12ヵ月連続で落ち込んでいるようで、昨年と比較して10%以上の値下がりをしているエリアが大半になってきました。
これは好調だったオーストラリアのバブル崩壊の材料となるでしょう。
そうなると中国人投資家も物件を手放しますので、ますます景気が悪化する可能性があります。
オーストラリアの人口は2400万人程度なのですが、ある記事によるとこのIOローンの借り手は320万人を超えると推定されており、国の15%近くに上ります。
今年の豪ドル円は1月は88円でしたが、現在は78円と10円もの値下がりです。
この下落の材料は米中貿易摩擦の影響も大きかったのですが、それ以上にIOローンというリーマンショックの引き金になったサブプライムローンの親戚みたいな投資商品が人口の15%も申し込みをしていたこともあるのでしょう。
週明けはクリスマス相場となっていますが、豪ドルは軟調な展開のため売り目線で良いと思っています。
秋頃から下落をみせ、前年と比較すると30%程度の下落となっているそうです。
そして、住宅ローンを組んでいるマンション購入者から抗議デモも勃発しているようで、中国不動産市況もとこどころおかしくなりつつあるようです。
もしかしてと思い他国を調べてみたら、オーストラリアの不動産市場が怪しくなっていました。
2018年夏頃、豪4大銀行の一つであるウエストパック銀行が住宅ローンの金利を引き上げたことをキッカケに豪ドル安が始まりました。つまり変動金利が上昇したのです。
ここ数年、オーストラリアではInterest only LOAN(通称IOローン)が非常に人気だったようです。銀行から借りてきた資本をベースに新築や高級住宅を購入し、契約年数だけ安価なローンを払って住みながら生活をするそうです。その契約年数がながければ長いほど、金利を安く提供してくれるという仕組みです。
しかし、からくりはこうです。
5000万円の融資をもらい、5000万円の住宅を購入します。例えば、4年間の契約期間は低金利で借りられます。それでも月に10〜15万円ほどの金利返済があるようです。
しかしここ数年は、シドニー中心街の物件は築30年以上の物件が100万豪ドルを突破している物件も多く(つまり1億円近い住宅が多い)、住宅やマンションを通常の賃貸で生活するには、家賃が15~20万円かかるとのことでした。
つまり銀行から融資を受けられれば低金利の返済で高級住宅に住むことができ、そして数年後に物件は値上がりをしているので、仮に6000万円で売れれば、儲けは1000万円になります。
安く生活でき、しかも住宅価格の値上がりにより運用収益をあげられる。
これはメリットしかないと思われがちです。
しかし住宅価格が10%下落するとどうなるでしょうか?
5000万円→4500万円に値下がり、さらに5000万円分ローンを組んでしまったがために、売却すると500万円負債とそれにかかる返済ローンが残ります。
では20%下落すると、1000万円の負債に契約期間を終えると高い変動金利がのしかかる仕組みとなり、返すに返せない状況になるという罠があるのです。
オーストラリアは、すでにこの秋頃からこの負のスパイラルに陥りはじめております。
今年から住宅価格は12ヵ月連続で落ち込んでいるようで、昨年と比較して10%以上の値下がりをしているエリアが大半になってきました。
これは好調だったオーストラリアのバブル崩壊の材料となるでしょう。
そうなると中国人投資家も物件を手放しますので、ますます景気が悪化する可能性があります。
オーストラリアの人口は2400万人程度なのですが、ある記事によるとこのIOローンの借り手は320万人を超えると推定されており、国の15%近くに上ります。
今年の豪ドル円は1月は88円でしたが、現在は78円と10円もの値下がりです。
この下落の材料は米中貿易摩擦の影響も大きかったのですが、それ以上にIOローンというリーマンショックの引き金になったサブプライムローンの親戚みたいな投資商品が人口の15%も申し込みをしていたこともあるのでしょう。
週明けはクリスマス相場となっていますが、豪ドルは軟調な展開のため売り目線で良いと思っています。