超閑散相場のなかで指数だけは反発しましたが

著者:斉藤紀彦
投稿:2018/12/17 19:56

投資家心理はまだ弱気に傾いています

日経平均は+132円高の21506円と反発しました。

朝方は、先週末の日経平均が-441円安と大きく下げていたため、自律反発狙いの買いで上昇して始まりました。

その後は下落に転じる場面もありましたがすぐに切り返し、高値では+188円高の21563円まで上昇しました。

後場はやや上値の重い動きとなりましたが、先物を売っていた短期筋などによる自律反発を見込んだ買いが相場全体を押し上げました。

一方で現地18日から19日まで開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えていることから様子見気分となり、売買は低調で東証1部全体では値下がり銘柄の方が多くなっています。

東証1部の売買代金は2兆651億円、騰落銘柄数は値上がり648銘柄、値下がり1420銘柄、日経225採用銘柄では値上がり119銘柄、値下がり99銘柄でした。

日経ジャスダック平均は続落で年初来安値を更新して1年3ヶ月ぶりの安値水準となり、東証マザーズ指数も大幅続落で約1ヶ月半ぶりの安値となっています。

日経平均のテクニカル指標は、おおかたが中立圏にあります。

きょうはFOMC待ちで超閑散な相場となるなか、日経平均は5日線(今日現在:21489円)と25日線(今日現在:21796円)の間に戻して終わりました。

ある意味居心地の良い水準ではありますが、値下がり銘柄数の方が多いことや新興市場の下落を見ると市場心理はまだ不安定ですし、日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は20.65と2営業日連続で20を超えて比較的高めに推移しています。

再度売られ直すパターンもありえますので、いまは押し目を待つくらいのスタンスで積極的な売買は控えるのが無難かもしれません。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想