今週の米ドル/円予想 週足はWトップ形成か?(11/26週)

著者:山口哲也
投稿:2018/11/26 14:08

【先週のドル/円の動向と今週の主要イベント】

【先週のドル/円の動向と今週の主要イベント】
先週の米ドル/円は小反発。112.855で寄り付いた米ドル/円は株式相場が軟調に推移したことや原油相場の下落などを受けリスクオフで日本円や米ドルが買われましたが、米ドルよりも日本円の方が買い圧力が強く112.295まで下落。その後は、イタリアの予算案やイギリスのEU離脱懸念もあり、米ドルを中心に買われる展開となりました。

今週の主要経済指標は図のとおりで、28日にはパウエルFRB議長の講演があり12月や来年のFOMCに向けた金融政策についてのヒントが得られるかもしれません。
さらに、今週末からG20が開催されます。注目されている米中首脳会談もあるため、週末にかけてはポジション調整も入りやすいものと思われます。

【米ドル/円(TFX)週足 チャート】

【米ドル/円(TFX)週足 チャート】
米ドル/円の週足チャートです。
移動平均線は上から順に13週、26週、52と並んでおり、価格はその上側に位置していること、また、ストキャスティクスも辛うじて50%の上側で上昇傾向となっていることから、引き続き中長期的な上昇トレンドと見ています。そのため、基本的には、13週移動平均線の位置する112.719をバックに押し目買いを考えたいところです。

一時的な保ち合い相場とも取れる一方で、ストキャスティクスは%Kが%Dを下回っており、10月の高値114.565と11月の高値114.210、10月の安値111.365を結ぶWトップの形成中とも考えられます。したがって26週移動平均線を割り込む場合は、買いは一時撤退。更に111.365を下回る場合は52週移動平均線が位置する110.440までの下げを見込んで売りとなります。

【米ドル/円(TFX)日足 チャート】

【米ドル/円(TFX)日足 チャート】
日足チャートは、先週、日々線が転換線と雲の上限を下回りましたが、週末にかけて基準線や一目雲の上限を上回ってきております。
本日は転換線も上回っており、ストキャスティクスも低い水準から上昇傾向となっているため、終値ベースでこれを上回って引けるようであれば、買いを考えたいところです。

逆に、再度、これらを下回る場合は、雲の下限となる112円付近までの下落の可能性が出てきます。


このコメントはテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
山口哲也
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
配信元: 達人の予想