中国とイタリアへの懸念がドル円を圧迫=NY為替前半

著者:MINKABU PRESS
投稿:2018/10/19 03:47
 きょうのNY為替市場、ドル円は戻り売りが強まっており一時111円台に下落する場面も見られた。米株式市場が大幅安となっており再びリスク回避の雰囲気が強まっている。ダウ平均の下げ幅は一時400ドルを超えドル円を圧迫している。

 中国とイタリアがドル円を圧迫している模様。中国は米中貿易問題への懸念から株式市場の下げが止まらず、きょうの上海総合指数は2500ポイントを割り込んでいる。2014年11月以来の水準まで下落しており、大暴落した2015年の安値水準を既に下回っている。

 一方、イタリアのほうはEUがイタリア予算案を受け入れを拒否する姿勢を示しており、きょうのイタリア債は大きく下落している。ECBのドラギ総裁は同国は世界経済のリスクの一つと指摘しており、ここにきて急速に懸念を高めているようだ。目先は今週の安値111.65円が下値サポートとして意識される。

 一方、ユーロも売りが強まっており、ユーロドルは1.14ドル台、ユーロ円は128円台に下落。欧州委員会が予算案を提出したイタリアに対して書面で回答を送っており、「予算案は逸脱したもので前例がない」と予算案を拒否する回答をした。これに対してイタリアのコンテ首相は土曜日に閣議を開くと記者団に述べている。目先は今月の安値が1.1430ドル近辺にあり下値サポートとして意識される。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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