日経平均は9営業日ぶりに大幅反落しましたが

著者:斉藤紀彦
投稿:2018/09/27 16:24

まだ押し目買いの好機には見えません

日経平均は-237円安の23796円と9日ぶりに大幅反落しました。

朝方は、米国株安や米連邦公開市場委員会(FOMC) 後に円高ドル安に振れたこと、連日の上昇で相場の過熱感が意識されていたことなどから安く始まりました。

その後は押し目買いで24000円台を回復する場面もありましたが、後場に入ると先物に断続的な売りが出たことなどから安値では-255円安の23778円まで下落しました。

日経平均が約8ヶ月ぶりの高値圏にあることから短期的な過熱感を警戒した売りのほか、後場にかけては国内投資家から中間期末接近に伴う売りが出たとの見方もありました。

また日経平均の25日移動平均線からの上方かい離率がテクニカル分析で過熱感があるとされる+5%に迫ったことも、利益を確定売りを呼びました。

一方で、日米首脳会談で米政府が輸入自動車への追加関税を当面発動しない見通しになり、北米市場依存度が高いSUBARUやマツダが買われました。

東証1部の売買代金は2兆8110億円、騰落銘柄数は値上がり342銘柄、値下がり1730銘柄、日経225採用銘柄では値上がり45銘柄、値下がり176銘柄でした。

ファナックが約30円、東京エレクが約21円など、日経平均を押し下げています。

日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数はともに4営業日ぶりに反落しました。

日経平均のテクニカル指標はまだ軒並み高値圏を示唆しています。

心理的なフシ目の24000円をつけたことで達成感が出やすいなか、短期的な過熱感が強く意識されて利益確定売りに押されました。

ココまで上昇が続いていたことで、買って利益を積み上げたヘッジファンドなどが、今度は売り崩して利益を追求するのではとの警戒感もあったと思います。

あすは中間期末の評価が決まるところですが、基本的にはまだ水準としては高い位置にありますので、来週以降も調整入りには注意したいところです。

中途半端な位置で押し目買いに入ると、思わぬ下落に巻き込まれる可能性がありますので、ある程度のスピード調整が起こるまでは買いのイメージは持てません。

新興市場も連れ安する可能性がありますので、全体的に積極的に参加する位置ではないと思います。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想