NT修正や相対的に出遅れている銘柄への買い戻しが中心に【クロージング】

配信元:フィスコ
投稿:2018/09/20 16:18
20日の日経平均は小幅ながら5営業日続伸。2.41円高の23674.93円(出来高概算16億7000万株)で取引を終えた。中国の李克強首相が輸出競争力を向上させるために人民元切り下げを行わないと発言し、貿易摩擦への懸念が後退。米10年債利回りは心理的節目の3%を上回ってきており、イールドカーブのフラット化も一服する中、米国市場では銀行株が上昇しており、日本株市場においてもメガバンクなどへの物色に向かわせた。急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒されるものの、引き続き海外勢の資金流入が観測されるなか、23700円を挟んでの底堅い相場展開が続いた。その後、安倍自民党総裁の3選が伝わるなか、やや乱高下の動きもみせていたが、大引けにかけて買い戻され、小幅ながら上昇して終えている。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1000を超えており、過半数を占めている。セクターでは任天堂<7974>が終日強含みで推移しており、その他製品が上昇率トップ。その他、銀行、鉄鋼、非鉄金属、証券、保険が堅調。半面、パルプ紙、空運、金属製品、食料品、化学が小安い。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>日立建機<6305>ファナック<6954>がけん引。一方で東エレク<8035>ダイキン<6367>が重石となっている。

自民党総裁選では、安倍総裁の3選圧勝が伝わり、本日の高値を付けるものの、その後本日の安値を付ける局面もみられるなど、結果を受けた乱高下がみられた。先物市場で敏感に反応した格好だが、一先ず想定通りの結果となり、短期筋の仕掛け的な動きといったところであろう。政権安定が意識されるほか、来年10月には消費増税が予定されるなか、着実な実施に向けての経済テコ入れ策などへの期待感が高まりやすいところである。

もっとも、トランプ米大統領との首脳会談のほか、茂木経済再生担当相は、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表との日米通商協議(FFR)が控えており、これを見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすい。また、3連休を控えていることから、積極的な売買も期待しづらいところである。NT修正に伴うTOPIX型優位のほか、相対的に出遅れている銘柄への買い戻しが中心になりそうだ。

また、マザーズ、JASDAQともに下落となっている。そーせい<4565>が連日でストップ安となる中、引き続き需給懸念が根強い状況である。ただし、ゲーム関連の一角など、個別に動意付く銘柄も散見されており、そーせいの完全合致の寄り付きで、アク抜けといったところであろう。

<AK>
配信元: フィスコ

関連銘柄

銘柄名称 株価 前日比
1,519.0
(05/02)
+25.0
(+1.67%)
4,431.0
(05/02)
-6.0
(-0.13%)
22,090.0
(05/02)
+55.0
(+0.24%)
4,677.0
(05/02)
+18.0
(+0.38%)
7974
7,575.0
(05/02)
-62.0
(-0.81%)
35,010.0
(05/02)
+70.0
(+0.20%)
40,820.0
(05/02)
-370.0
(-0.89%)