■要約
ネットマーケティング<6175>は、オンラインマッチングサービスのメディア事業及び広告事業を展開している。同社は、2017年3月31日に東京証券取引所JASDAQスタンダード市場へ新規上場し、2018年5月28日に東京証券取引所市場第2部に市場変更された。
1. セグメント
同社は、メディア事業、広告事業の2つを報告セグメントとしている。メディア事業においては、恋活・婚活マッチングサービス「Omiai」とデーティングサービス「QooN」(クーン)を運営しており、高収益の成長ドライバーとして注力している。オンラインマッチングサービス市場は、大手企業の参入により2015年から成長が加速しており、Omiaiは恋愛マッチング市場において累計332万人(2018年7月末)の会員を抱える最大手の1つとなっている。広告事業においては、アフィリエイト広告に強みを持つエージェント(代理店)として、広告展開の戦略立案から運用支援までを一貫して提供しており、安定成長の収益基盤と位置付けている。アフィリエイト広告は、インターネット広告としては比較的歴史が長いがインターネット広告市場の成長とともに堅調に成長を続けている市場である。
2. 2018年6月期通期業績
2018年6月期通期の決算は、売上高が前期比13.6%増の11,209百万円、営業利益が同24.9%増の551百万円、経常利益が同33.7%増の566百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同35.9%増の403百万円となり、各利益において引き続き大幅な増益を達成した。前期比での増収増益をもっぱらけん引したメディア事業の売上高は前期比29.9%増の3,135百万円、全社費用を配分していないセグメント利益は同46.2%増の447百万円と大幅に伸長した。通期業績予想に対する達成率は、売上高が99.2%、営業利益が102.1%、経常利益が105.1%、親会社株主に帰属する当期純利益が108.8%と、ほぼ予想に近い結果となった。
3. 2019年6月期通期業績予想及び今後の見通し
2019年6月期通期業績の会社予想は、売上高が前期比29.0%増の14,465百万円、営業利益が同32.6%減の373百万円、経常利益が同34.6%減の372百万円、当期純利益が同35.0%減の258百万円と、大幅な増収の一方で、30%強の減益を見込んでいる。これは、メディア事業において、2018年4月25日からFacebookユーザー以外も利用できるようにしたOmiaiや、同6月28日にリリースしたQooNの集客のための積極的なプロモーション投資を予定しているためである。従来は、メディア事業全体の収益性を損なわない範囲で利益を新サービス立ち上げの投資に充てる考えであったが、市場の成長とそれに伴う競合の動きに対応し、会員獲得を優先させる積極的な方針に変更したものとポジティブに受け止められる。2019年6月期通期業績予想と併せて発表された中期経営計画では、2021年6月期通期の業績を、いずれも2018年6月期比で2倍超となる売上高240億円、営業利益12億円と計画しており、メディア事業において、マッチングサービス国内No.1企業を目指している。
■Key Points
・ 累計332万人の会員を抱える恋活・婚活マッチングサービス「Omiai」と、2018年6月28日にリリースしたデーティングサービス「QooN」から成るメディア事業、及びアフィリエイト広告中心のエージェントである広告事業を展開
・ 2018年6月期通期の業績は、大幅に伸長したメディア事業にけん引され、売上高11,209百万円、営業利益551百万円、経常利益566百万円、親会社株主に帰属する当期純利益403百万円を計上し、前期比での大幅な増益を達成
・2019年6月期通期業績は、メディア事業において積極的なプロモーション投資を予定しており、大幅な増収の一方で、30%強の減益を予想
・マッチングサービス国内No.1企業を目指し、2021年6月期の売上高を240億円、営業利益を12億円とする中期経営計画を発表
(執筆:フィスコ客員アナリスト 廣田重徳)
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ネットマーケティング<6175>は、オンラインマッチングサービスのメディア事業及び広告事業を展開している。同社は、2017年3月31日に東京証券取引所JASDAQスタンダード市場へ新規上場し、2018年5月28日に東京証券取引所市場第2部に市場変更された。
1. セグメント
同社は、メディア事業、広告事業の2つを報告セグメントとしている。メディア事業においては、恋活・婚活マッチングサービス「Omiai」とデーティングサービス「QooN」(クーン)を運営しており、高収益の成長ドライバーとして注力している。オンラインマッチングサービス市場は、大手企業の参入により2015年から成長が加速しており、Omiaiは恋愛マッチング市場において累計332万人(2018年7月末)の会員を抱える最大手の1つとなっている。広告事業においては、アフィリエイト広告に強みを持つエージェント(代理店)として、広告展開の戦略立案から運用支援までを一貫して提供しており、安定成長の収益基盤と位置付けている。アフィリエイト広告は、インターネット広告としては比較的歴史が長いがインターネット広告市場の成長とともに堅調に成長を続けている市場である。
2. 2018年6月期通期業績
2018年6月期通期の決算は、売上高が前期比13.6%増の11,209百万円、営業利益が同24.9%増の551百万円、経常利益が同33.7%増の566百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同35.9%増の403百万円となり、各利益において引き続き大幅な増益を達成した。前期比での増収増益をもっぱらけん引したメディア事業の売上高は前期比29.9%増の3,135百万円、全社費用を配分していないセグメント利益は同46.2%増の447百万円と大幅に伸長した。通期業績予想に対する達成率は、売上高が99.2%、営業利益が102.1%、経常利益が105.1%、親会社株主に帰属する当期純利益が108.8%と、ほぼ予想に近い結果となった。
3. 2019年6月期通期業績予想及び今後の見通し
2019年6月期通期業績の会社予想は、売上高が前期比29.0%増の14,465百万円、営業利益が同32.6%減の373百万円、経常利益が同34.6%減の372百万円、当期純利益が同35.0%減の258百万円と、大幅な増収の一方で、30%強の減益を見込んでいる。これは、メディア事業において、2018年4月25日からFacebookユーザー以外も利用できるようにしたOmiaiや、同6月28日にリリースしたQooNの集客のための積極的なプロモーション投資を予定しているためである。従来は、メディア事業全体の収益性を損なわない範囲で利益を新サービス立ち上げの投資に充てる考えであったが、市場の成長とそれに伴う競合の動きに対応し、会員獲得を優先させる積極的な方針に変更したものとポジティブに受け止められる。2019年6月期通期業績予想と併せて発表された中期経営計画では、2021年6月期通期の業績を、いずれも2018年6月期比で2倍超となる売上高240億円、営業利益12億円と計画しており、メディア事業において、マッチングサービス国内No.1企業を目指している。
■Key Points
・ 累計332万人の会員を抱える恋活・婚活マッチングサービス「Omiai」と、2018年6月28日にリリースしたデーティングサービス「QooN」から成るメディア事業、及びアフィリエイト広告中心のエージェントである広告事業を展開
・ 2018年6月期通期の業績は、大幅に伸長したメディア事業にけん引され、売上高11,209百万円、営業利益551百万円、経常利益566百万円、親会社株主に帰属する当期純利益403百万円を計上し、前期比での大幅な増益を達成
・2019年6月期通期業績は、メディア事業において積極的なプロモーション投資を予定しており、大幅な増収の一方で、30%強の減益を予想
・マッチングサービス国内No.1企業を目指し、2021年6月期の売上高を240億円、営業利益を12億円とする中期経営計画を発表
(執筆:フィスコ客員アナリスト 廣田重徳)
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