東証1部は今年3番目の薄商いでしたが

著者:斉藤紀彦
投稿:2018/08/17 17:04

「閑散に売りなし」で小幅高で終わりました

けさは、米中貿易摩擦激化に対する警戒感がやや後退して欧米株が上昇したことなどから高く始まりましたが、その後は週末要因もあって小幅なもみ合いとなりました。

日経平均は一日を通して約96円幅と7月25日以来となる狭い値幅でもみ合い、後場だけでは約41円幅とさらに小動きになりました。

国内企業の4-6月期決算発表を終えて材料に乏しいなか、米カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)など重要なイベントを今月下旬に控え、様子見ムードが強まって市場は閑散としました。

東証1部の売買代金は1兆8455億円と7月25日以来の2兆円割れとなりましたが、これは今年3番目の低水準で、出来高も今年3番目の少なさでした。

騰落銘柄数は値上がり1498銘柄、値下がり523銘柄、日経225採用銘柄では値上がり161銘柄、値下がり59銘柄となっています。

ユニファミマが約22円、日経平均を押し上げた一方、ファーストリテが約40円押し下げました。

日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数はともに3日ぶりに反発しています。

日経平均のテクニカル指標は底値圏を示唆するものと底値圏に近い中立圏のものが増え、明確な方向性は出ていませんが、週明けに下落すれば底値圏のものが増えそうではあります。

きのうの日経平均だけの戻しとは違い、きょうは全体が底上げされた雰囲気でしたが、薄商いのなかを買い戻しでリバウンドしたとも見えましたので、方向性が出てくるまでは少し様子見が無難かもしれません。

新興市場の方は底打ちムードとなってきていると思いますので、安いところがあれば段階的に買い下がるスタンスでいいと思います。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想