「短期筋の仕掛け」に注意をしながらも…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/07/26 10:27

◆“リスク回避姿勢”後退も…

※ご注意:予想期間は7月27日と表示されていますが、本日(7月26日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


注目の米欧首脳会談は「EU側の譲歩」で終わりました。
“リスク回避姿勢”は後退し、NYダウは2/26来の高値更新、米10年国債利回りも6/14来の2.97%へと上昇しています。
一方で“ユーロ買い戻し”を主体とした“ドル売り”が幅広い通貨に入っており、ドル円は“上値の重いまま”を続けています。

◆“上値の重さ”が意識されているのは事実だが…?

次なる懸念として「日銀緩和政策の見直し」も俎上に上がっているだけに、“上値の重さ”がより意識されているのは事実です。
ただ日経新聞によると「ETFの購入配分見直し(日経平均連動型を減らし、TOPIX連動型を増やす)」とされており、これが事実だとすれば「大きな円買い材料にはならない(金融緩和の後退ではない)」ということになります。
さらに大きな改善が期待される“米4-6月GDP(事前予想は+4.2%)”を明日に控えるスケジュール感もあり、「大きな下値追いは阻害される」と見るのがより自然ということになります。

もちろん「111円割れの滞空時間」が徐々に長くなってきていますので、“短期筋の仕掛け的な動き(ドル売り・円買い)”には注意しておく必要はあります。
それでも仮にそうなっても「突発的かつ一時的」であり、「(111円割れは)押し目を拾うチャンス」と捉えながら、神経質なマーケットに対峙したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:111.623(7/19~7/25の38.2%戻し)
上値4:111.538(7/23-24高値)
上値3:111.383(7/25高値、20日移動平均線、週足・一目均衡表先行スパン上限、ピボット1stレジスタンス)
上値2:111.268(日足・一目均衡表基準線)
上値1:111.019(週足・一目均衡表先行スパン下限、大台)
前営業日終値:110.940
下値1:110.828(7/25安値後の61.8%押し)
下値2:110.668(7/25安値、5/29~7/19の50%押し、週足・一目均衡表転換線、ピボット1stサポート)
下値3:110.558(50日移動平均線)
下値4:110.353(7/9安値、100週移動平均線)
下値5:110.275(7/4-5安値、ピボット2ndサポート)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

10:46 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想