ヨシコン Research Memo(3):コンクリート製品企業から不動産企業に変革

配信元:フィスコ
投稿:2018/06/04 15:34
■事業概要

1. 事業構成
創業~株式公開時のコンクリート製品企業から不動産企業に変革し、現在の売上構成比は不動産関連事業が約8割を占めている。現在の事業区分はレジデンス事業、不動産開発事業、賃貸・管理等事業、マテリアル事業、その他としている。グループはヨシコン<5280>、及び連結子会社3社((株)ワイシーシー、(株)ワイシーエム、山中缶詰(株))で構成されている。

2. レジデンス事業
レジデンス事業は、本社のある静岡県を中心に、分譲マンションを企画・販売している。1996年3月分譲マンション「エンブル・シティ焼津」を竣工して本格参入し、2018年3月期末までの累計販売戸数は65棟・約3500戸に達している。

自社ブランドの一般消費者向け直接分譲は、1次取得層向けを中心に、高機能性・デザイン性と高品質を併せ持つ「エンブル」シリーズ・ブランドで展開している。また、大手総合デベロッパー向けの1棟卸売も行っている。自社ブランドの直接分譲に比べて利益率は低くなるが、売れ残りリスクがないというメリットがある。

3. 不動産開発事業
不動産開発事業は、本社のある静岡県を中心に、総合デベロッパーとして企画から土地開発を手掛け、宅地の造成・分譲、企業の商業・工業・物流施設の誘致、及び不動産証券化などを行っている。

静岡県内での地域に根差した不動産情報の入手力、土地の仕入力、不動産活用の企画力、不動産情報とニーズ情報とのマッチング力、及び設計技術力などを強みとして、分譲マンションを核とする住居・商業複合施設、工場、物流センター、オフィスビル、冠婚葬祭施設、駐車場など豊富な開発・誘致実績を持つ。

4. 賃貸・管理等事業
賃貸・管理等事業は、収益不動産の賃貸、同社の分譲マンション「エンブル」シリーズを中心とするマンション管理、及び設計・工事などを行っている。管理戸数の積み上げでストック収益が増加する。

5. マテリアル事業
マテリアル事業は、建築・土木用コンクリート二次製品の製造販売、及び製品供給に伴う土木・建築工事を行っている。土木用は生産効率を高めるため電線地中化などに使用される共同溝向けのような大型製品に特化し、主力をカーテンウォールなどの建築用・住宅用PC(プレキャスト・コンクリート)製品にシフトしている。

6. その他
その他は飲食業、衣料品販売業、広告業、缶飲料製造業などを展開している。


業績は物件引き渡し時期や物件ごとの採算によって変動する特性
業績は、レジデンス事業及び不動産開発事業における物件引渡時期や物件ごとの採算によって変動する特性がある。また四半期業績はばらつきやすく、物件引渡しが年度末の3月に集中する傾向も強いため、第4四半期(1月−3月)の構成比が高い。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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配信元: フィスコ

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