相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2018/03/09 22:08

(6237)イワキ

 四季報によると、半導体・液晶、表面処理装置用が牽引。化学向けもウエハ洗浄用、リチウム電池関連など伸長。人件費増、フッ素樹脂など原材料高吸収。アジア持分益増。19年3月期も半導体関連堅調。欧米会社採算改善。バイオ研究用の小型魚類飼育システム事業化を重点育成。シェール由来のエチレン増産でポンプにも商機。技術センター(埼玉・三芳町)新棟が18年5月稼働へ。

 2月9日発表時点。2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で営業利益+21.9%の17.86億円、経常利益+7.2%の22.90億円の増収・増益の見通し。

 昨年の11月10日時点で、営業利益を16.72億円から17.86億円、経常利益を19.69億円から22.90億円へ上方修正。

 2016年6月24日の1500円の安値からの上昇トレンド(A)の中で、2017年6月5日の2088円を安値に角度の大きい上昇トレンド(B)へ移行しました。この中で今年の1月17日の4045円、2月2日の4045円とダブル天井をつけて下落となり、2月9日の3270円まで押し目を入れて反発し、ダブル天井を上にぬけて2月22日の4440円と昨年来高値更新となりました。しかし、ここを目先のピークに日経平均の急落につれ安しているところです。
 

 

(1808)長谷工コーポレーション

 四季報によると、単体受注は4800億円(前期比4・4%減)計画。手持ち工事豊富。完工順調で採算も高水準。不動産は開発案件減り反落も、好調な賃貸や仲介子会社が補い営業増益。19年3月期も工事採算高原。マンション各戸の間取りをCG化し、VRで内覧できるシステム開発。東京・王子の賃貸住宅に学童保育新設、既存の老人ホームと合わせ多世代交流促進へ。

 2月9日発表時点。2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で営業利益は+7.8%の960億円、経常利益は+6.9%の950億円の増収・増益の見通し。

 昨年の11月10日の時点で、営業利益を920億円から960億円へ、経常利益を910億円から950億円へ上方修正。

 2012年9月6日の225円(併合前45円)を安値に、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて上昇を開始し、2015年8月6日の1699円まで上昇。約3年間で7.5倍化しました。ここをピークにいったん調整入りとなり下降トレンド(A)へ転換となり、この中で2016年2月24日の891円、7月8日の927円、9月21日の918円と3点底の形となり、918円を安値に上昇トレンド(B)へ転換しました。この上昇トレンド(B)の中で、今年の1月25日に1853円をつけて、2015年8月6日の1699円を更新し、一服となっています。2月5日の1705円で売転換となり、その後は、日経平均の急落につれ安しているところです。
 

 

(1871)ピーエス三菱

 四季報によると、連結受注1120億円(前期1030億円)と増勢。橋梁、建築とも施工進捗し完工増。一転営業増益に上振れ。労務費上昇前提の会社上方修正計画なお慎重。19年3月期は潤沢な受注・手持ちが寄与。新開発のPC床版の継ぎ手構造工法が中国道の常国橋床版取り替え工事に初採用。非橋梁のPC一般土木で港湾関係の受注が増加。独自技術を訴求し営業強化。

 2月7日発表時点。2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で営業利益+27.5%の47億円、経常利益+33.2%の46億円と増収・増益の見通し。昨年11月9日時点で営業利益35.5億円から47億円、経常利益31.4億円から46億円へ上方修正。建設:土木、建築、橋梁はトップ級。

 2012年10月11日の308円を安値に、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて、約2ヶ月で2013年1月8日の635円と2倍化しました。ここをピークに、326円まで押し目を入れたあとは、上値を切り下げる直角三角形(A)の保ち合いへ移行しました。この保ち合いの中で、徐々に煮詰まり2016年の9月21日の347円を安値に急角度の上昇トレンド(B)へ転換しました。この上昇トレンド(B)の中で、今年(2018年)の1月12日に1017円と大台にのせたあと、1月18日に954円で売転換となり、さらに日経平均の急落で3月1日には、798円と追加の売法則が出ています。業績からみてみると、大きく下げたところは短期のリバウンド狙いとなります。
 

 

(5711)三菱マテリアル

 四季報によると、セメントは国内、米国とも増勢。超硬工具は自動車向け中心に拡大。半導体関連の電子材料も増加。連結1社上乗せ寄与。営業益急回復。銅鉱山配当金。会社修正計画なお控えめで利益増額。19年3月期はセメント、超硬工具など伸び営業増益。子会社の三菱電線工業、三菱伸銅で製品データ改ざん発覚。17年内に調査結果まとめる方針。業績への影響は不透明。

 2月13日発表時点。2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で営業利益+17.1%の700億円、経常利益+22.0%の780億円の増収・増益の見通し

 2012年11月14日の2100円(併合前210円)を安値に上昇トレンド(A)を形成し、この中で2015年6月11日に5180円の高値をつけました。ここをピークにして下降トレンド(B)へ転換し、この中で2016年6月28日に2320円で底打ちとなって上昇トレンド(C)へ移行しました。この上昇トレンド(C)の中で下降トレンド(B)を上にぬけて2017年1月26日の4030円の戻り高値をつけたあと、いったん調整となっていましたが、6月1日の3080円、6月21日の3070円をダブル底に再上昇となり、11月8日に決算発表を受け4605円と戻り高値更新(年初来高値)となって、目先材料出尽くしで大幅下落となっています。

 そこからの下げで11月28日の3640円、12月6日の3645円と2点底をつけ、12月19日に3825円と買転換となり、今年の1月15日に4295円の戻り高値をつけ、2月6日に3760円で売転換しました。そこから日経平均の急落につれ安しているところです。割安株ですので大きな下げはリバウンド狙いとなります。
 

 

(1811)錢高組

 四季報によると、受注1200億円(前期比1207億円)は上振れ余地。施工進捗し完工増。下期も好調持続。コスト高前提の会社計画は慎重。前号比増額し営業増益幅拡大。19年3月期も手持ち豊富。施工も進む。IoT活用した山岳隧道工事の全自動換気最適化システムを開発。換気ファンで3割、集塵機で5割の省エネ効果。東京都青梅市の大型物流施設を受注。

 2月8日発表時点。2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で営業利益+30.9%の49.30億円、経常利益+34.1%の56.20億円の見通し。

 昨年11月7日時点で営業利益を35億円から49.30億円へ、経常利益を37.50億円から56.20億円へ上方修正。

 2014年2月4日の2300円(併合前230円)を安値に上昇を開始し、2015年10月20日に7140円(併合前714円)までの大幅上昇となりました。ここをピークに急角度の下降トレンド(A)入りとなり、この中で2016年7月8日の2940円(併合前294円)の安値をつけ、11月9日の3210円、2017年4月17日の3630円と下値を切り上げる3点底となって、4月17日の3630円を安値に急角度の上昇トレンド(B)となって、12月1日の6860円まで上昇しました。ここでもみあって今年の1月23日に6700円の戻り高値をつけたところが2番天井となり、日経平均の急落につれ安して、2月6日に5730円で売転換し、さらに3月2日に5310円で追加の売法則である「ろく売」が出ています。業績上問題なく内需株に物色が向かえば再上昇となる銘柄といえます。
 

 

配信元: みんかぶ株式コラム