不二家[東1](2211)は三角保ち合いを形成、森永製菓と森永乳業が経営統合へ

投稿:2017/02/27 13:00

 不二家[東1](2211)は、前週24日232円(+4円)と続伸し、昨年12月22日につけた昨年来の高値233円に迫りました。

 24日付の日本経済新聞朝刊が「森永製菓と森永乳業が2018年4月をメドに経営統合することが23日、分かった。統合で売上高は8千億円に迫り、明治ホールディングスに続く総合製菓・乳業メーカーが誕生する。」と報じたことから、連想・思惑買いを誘った感があります。

 不二家の親会社山崎パン[東1](2212)は、製菓3社体制を続けていますが、昨年9月に始動したヤマザキビスケットの商品の販売動向を見ながら、不二家や東ハトとの製菓ブランドの統合も検討するようですが、ここへきて森永製菓と森永乳業が統合と伝わりましたので、同業他社の動向を睨み山崎製パンが製菓部門の統合を早める可能性も出てくるとの見方も浮上しているようです。

 山崎製パンは、同社創業の地である千葉県市川市の市川工場跡地に、21世紀のヤマザキの前進基地として建設を進めてきた「山崎製パン総合クリエイションセンター」を昨年12月1日に竣工。

 同総合クリエイションセンターは、製品品質のさらなる向上に繋がる技術開発をはじめ、食の安全・安心に伴う原材料の分析調査を迅速に行うとともに、同社グループ各社が製造する製菓、米菓、米飯、麺の研究体制強化のほか、研究成果の情報管理や知的財産保護機能の強化を図る予定ですから、製菓3社の連携強化が進められ、統合も視野に入ってきました。

 不二家[東1](2211)は、アベノミクス相場では物色の圏外でしたが、訪日外国人客を意識し、春節に先立ち、日本の代表的な観光地の素材を使ったチョコレート「ルック(ザ・日本アソート)」(130円)を発売や中国人らにも人気のキャラクター「ハローキティ」をパッケージにあしらったクッキーの発売など、外国人客向けに売り込むことへの期待感が高まっています。

 今12月期純利益は15億円(前期比15.8%増)の続伸見通しで、1円配当継続を予定していますから、以前に比べると買い安心感はあります。

 株価は、昨年12月22日に昨年来の高値233円と買われた後、225円を軸にもみ合いで高値圏で頑強な動きとなっています。

 日足では25日移動平均線、週足では13週移動平均線がサポートしています。月足では9か月移動平均線が24か月移動平均線を上抜き上昇基調を強めていますから、短期のみならず、中長期でも強気な見方が出来そうです。

※このコラムでは、表面的な材料のほか、特に需給を作用する株主との関係に着目してコメントしています。

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リンク記事:トリケミカル[JQ](4369)が連日上場来高値、カリスマ投資家の取得で上昇に弾み(2016年3月31日)
リンク先:https://money.minkabu.jp/55136

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■トリケミカル[JQ](4369)
1130円紹介(2016/3/31)→2547円(2016/10/26)まで上昇

 今後も投資に役立つ視点で投稿していきますので、是非注目して下さい。
 
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配信元: みんかぶ株式コラム