東芝が保有株が値上り率上位に入る、東芝機[東1](6104)は評価不足

投稿:2017/01/23 11:18

 前週20日、東証1部の値上り率上位に東芝子会社の東芝テック[東1](6588)や同持ち分法適用会社の芝浦メカ[東1](6590)、同持ち分法適用会社の東芝機(東1:6104)が入ったほか、JASDAQでは同子会社のニューフレア[JQ](6256)が値上り率トップで連日の昨年来高値と上値を伸ばしました。

 20日付の日本経済新聞朝刊が「東芝が2017年3月期に米原子力事業で最大7000億円の損失を計上する可能性が出てきた。想定外に損失が膨らみ、最終赤字額によっては今期末の自己資本が大きく目減りする。主力取引銀行に対し資本増強を含む支援を要請する一方、資産売却や主力の半導体事業の分社化作業を急ぐ。」と報じたことから、同社が保有する上場銘柄に思惑買いが入った。

 東芝テック[東1](6588)株においては、一昨年の12月に東芝がテレビや白物家電などライフスタイル部門の早期退職や配置転換などを軸とする構造改革策を発表した際に、子会社のTMSC(東芝メディカルシステムズ)の株式売却のほか、東芝テック[東1](6588)株式の売却を検討していることがわかっていため、真っ先に思惑買いが入った。

 東芝テック[東1](6588)が昨年来の高値更新と上値を伸ばしたため、東芝[東1](6502)が保有する芝浦メカ[東1](6590)や東芝機[東1](6104)にも連想買いが入った。

 仮に東芝が保有する上場株式を売却するとしても、日本政策投資銀行など追加支援を予定している取引銀行との関係を考えると、直接市場で売却出来るはずもなく、価格交渉に市場の関心は向かう。

 東芝機[東1](6104)の場合、一株純資産が600円ほどあり、半導体製造装置を手掛けていることから、市場には評価不足との見方が強まり買い安心感を与えています。

 株価は、2013年4月高値613円、14年1月高値668円、15年6月高値627円と買い直された後、16年7月8日に昨年来の安値291円まで調整を挟んで上昇。チャート的も良好ですし、政策的なことも考えると600円のフシ挑戦は十分あり得そうです。

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関連記事:東芝テック[東1](6588)、東芝が動意づき周辺銘柄を見直す良い機会
バランス投資顧問株式会社 2016年9月29日
https://money.minkabu.jp/58072

関連記事:ニューフレアはリバウンド相場入りとなるか注目される
バランス投資顧問株式会社 2015年10月29日
https://money.minkabu.jp/52521

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リンク記事:トリケミカル[JQ](4369)が連日上場来高値、カリスマ投資家の取得で上昇に弾み(2016年3月31日)
リンク先:https://money.minkabu.jp/55136

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■トリケミカル[JQ](4369)
1130円紹介(2016/3/31)→2547円(2016/10/26)まで上昇

 今後も投資に役立つ視点で投稿していきますので、是非注目して下さい。
 
【みんかぶ】東芝機(東1:6104)
 

配信元: みんかぶ株式コラム