マイナス金利政策の導入、日経レバ[東1](1570)や高配当銘柄が狙い目

投稿:2016/02/01 10:46

 日銀は29日開いた金融政策決定会合で、マイナス金利政策の導入を5対4の賛成多数で決定しました。原油価格の下落や中国経済への不安で世界経済の先行き懸念が強まり、国内の景気や物価に悪影響が及ぶリスクが高まったためとしています。

 銀行が日銀に預けるお金(当座預金)の一部に2月からマイナス0.1%の金利を適用しますが、今回導入した仕組みでは、銀行がすでに日銀に預けた当座預金の金利は現在の0.1%のままで据え置き、銀行が新たに積み増す当座預金にマイナス金利を適用することから、銀行の収益への悪影響を配慮したことを市場は評価したと思われます。

 民間企業への融資や有価証券の購入に資金が振り向けるとの期待感が高まったものですが、利子をもらうために預けていたお金をリスクの伴うところへ簡単に預け替えしないことは5対4の票決を見てもわかります。このため、29日の後場日経平均株価は一時マイナスに転じる場面がありましたが、物価2%目標の達成に向けて「必要な場合は追加的な金融緩和措置を講じる」との考えを示し、一段の追加緩和に含みを持たせたことから、日銀の政策手詰まり感が払拭されたため、市場に買い安心感を与えました。

 この日業種別で値下がりしていたのは銀行業だけですが、結果として一番助かるのは銀行です。持ち合い解消売りを進めたいメガバンクに日銀が格好の売り場を提供したといえます。

 為替相場が安定し、10-12月期決算好調銘柄に買いが入ると予想されますが、大手電子部品会社は減益で売り込まれる動きが見られており、今後決算内容で株価は明暗を分けることを留意しなければなりません。

 指数は堅調に推移しても、個別で銘柄を見ると、まだら模様になることもあり得ます。こう考えた場合、日経レバ[東1](1570)に再び商いが集中するは十分予想されます。

 また、3月の決算期末に向けて株式市場で配当への関心が高まってきたと伝わっていますから、配当利回りの高い銘柄から選んでも良いかもしれません。

※配当利回り(会社予想)ランキング 1/29(参考まで)

1 アサツーDK[東1](9747)  9.55%
2 夢真HD[JQ](2362)   6.04%
3 大塚家[JQ](8186)    5.87%
4 アルビバン[JQ](7523)  5.71%
5 日創プ[福Q](3440)     5.66%
6 インヴァスト[JQ](8709) 5.65%
7 日本アG[東マ](3751)   5.29%
8 デクセリアルズ[東1](4980) 5.07%
9 ゲンダイAG[JQ](2411) 5.03%
10 グラファイトD[JQ](7847)5.00%
 
ji_160201_1570
 

配信元: みんかぶ株式コラム