中京銀行が高値更新、地銀再編思惑に伊勢志摩サミットなど刺激材料あり

投稿:2015/09/24 12:12

 中京銀行[東1](8530)が、18日に252円と買われ6月23日につけた年初来の高値245円を更新しています。

 四季報秋号では再編方針と伝えていることから思惑買い再燃と推測されます。中京銀行は三菱東京UFJ銀行が8534万(39.2%)保有する持分法適用会社ですが、三菱UFJFG系列で関西地盤の大正銀行と、四国のトモニホールディングスが本年4月10日、来年4月をめどに経営統合することで基本合意していますので、次は中京銀行との見方が有力視されています。

 昨年11月15日付の中日新聞の『地銀再編 中部では?』において、東海3県の地方銀行頭取たちの再編に対するコメントが掲載されていますが、中京銀行は「再編は理にかなっている」とコメントしているほか、三菱UFJが保有している岐阜県の十六銀[東1](8356)は「常に頭に入れている」、同保有で三重県の百五銀行は「将来的に可能性はある」とコメントしており、再編思惑が底流にあり24か月移動平均線がサポートラインとして意識された感はあります。

 来年5月26日・27日に三重県において伊勢志摩サミットが開催されますし、2027年にリニア中央新幹線が開業する予定ですから、愛知県名古屋市本店で、創業以来の地盤が三重県であった中京銀行を刺激する材料に事欠かないという印象があります。

 PBR0.49倍と一株純資産の半分の株価水準、信用取組倍率0.11倍の逆日歩が信用需給も下支え、加えて来年7月には参院選が予定されていますので、政治色の強い銘柄として上昇トレンド入りとなるか中長期的な視点で注目されそうです。

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配信元: みんかぶ株式コラム