相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2015/06/26 18:27

(5269)日本コンクリート工業

 四季報2015年夏号によると、東京外環道路向け大型物件が受注本格化で伸長。公共工事向けPC壁体等土木製品は堅調。パイルも物流倉庫向け需要開拓。前期端境期のポールも通信、電力向けともに上向く。2次製品の生産効率化も進む。営業益反発。税負担平常化。増配。
2015年3月期は下方修正だが、2016年3月期は増収増益予想。
2012年7月25日の199円を安値に、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)を形成していました。この中で、2014年4月11日の348円を安値に急角度の上昇トレンド(B)となり、9月1日には787円の高値をつけました。しかし、ここをピークに下降トレンド(C)を形成し、今年になると業績の下方修正から3月5日の459円まで下落、上昇トレンド(A)を横に切って狭いボックス相場(D)となりました。このボックス相場の中で、2015年3月期の下方修正を織り込み、3月5日の459円、5月7日の468円を2点底にして上放れし、5月26日に551円まで上昇して押し目となっています。

5269日本コンクリート工業

(5331)ノリタケカンパニーリミテド

 四季報2015年夏号によると、主力の工業機材は移転後のみよし工場の軌道化が奏功。併せて前期連結化した日本レヂボンもフル寄与。食器も赤字幅縮小。電子材料向け軸のセラミックや乾燥炉などのエンジ横ばいでも営業増益に。
2011年3月11日の東日本大震災直後の3月15日の220円を安値に3月30日の359円まで急騰後、下降トレンド(A)となりました。この中で、2012年11月14日の183円で底打ちとなり、ここからアベノミクス相場にサポートされて、2013年5月15日の302円まで反発しました。しかし、ここをピークに2014年2月5日の230円を安値とするボックス相場(B)(終値ベースでは232~296円)となりました。このボックス相場の中で、10月17日の235円を安値に上昇し、今年の1月30日に299円とボックスの上限まで上昇したあと、ここでもみあって3月9日の277円、5月7日の278円とダブル底を作って上放れとなり、6月4日に320円の高値をつけました。押し目買いの形といえます。

5331ノリタケカンパニーリミテド

(4732)ユー・エス・エス

 四季報2015年夏号によると、中古車買い取り販売やや苦戦。が、柱のオークションは拠点増改装効果で出品台数が順調増、手数料収入増加。成約台数横ばいも、落札手数料の値上げ寄与。償却費、販促費も減り営業増益。配当性向45%。
中古車オークション運営のトップ。2016年3月期の連結純利益も5期連続で最高益更新の予想。
2012年10月2日の786円を安値に、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて緩やかな上昇トレンド(A)を形成しました。この中で、2014年3月17日の1318円を安値に8月4日の1863円まで上昇後、10月17日の1452円まで押し目を入れました。この1452円を安値に角度の大きい上昇トレンド(B)となって、今年の5月21日に2579円まで上昇し、押し目形成となっています。

4732ユー・エス・エス

(9064)ヤマトホールディングス

 四季報2015年夏号によると、メール便は個人向け廃止響き継続商品DM便の冊数12%減。が、宅急便がネット通販拡大背景に既存品伸長、新商品開始も効き個数18億個(11%増)に。前期の値上げフル寄与。周辺事業堅調。人件費、用車費、外注費増吸収。営業益続伸。連続増配。
5月21日に「16年3月期に100億円の自社株買いをする」との報道が買い材料。今期は2期連続の最終増益の見通しで好業績の成果を株主に還元する。
中期的には、2012年11月15日の1170円の安値からの上昇トレンド(A)が継続中です。この中で、2012年11月15日の1170円を安値にアベノミクス相場にサポートされ、短期の上昇トレンド(B)となって2013年9月27日の2299円まで上昇し、ここをピークに上昇トレンド(B)を下に切って2014年1月28日の1921円まで下げ、その後ボックス相場(C)へ移行しました。このボックス相場(C)の中で、2014年10月17日の1967円を安値に急上昇となり、今年の3月30日には2958円まで上昇しました。ここをピークに買われ過ぎから急落となり、5月14日の2408円まで下げてここを安値にもみあい、6月24日に2500円で買転換となりました。

9064ヤマトホールディングス

(4617)中国塗料

 四季報2015年夏号によると、主力の船舶用塗料は新造船向けが中国、修繕用が東南アジアで伸びる。円安による原材料安相殺や中国の揮発性有機化合物対策費をこなす。会社計画の営業増益幅は控えめ。和解金特損消滅。増配も。
2012年10月12日の336円を安値に11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて上昇トレンドを形成し、①→②→③と角度の大きい上昇トレンドへ移行しました。2014年2月5日の523円を安値とする上昇トレンド③の中で、今年の3月17日に1175円の高値をつけ、その後買われ過ぎから調整となって5月11日の1116円を2番天井にして下値模索となっています。現在、アメリカの利上げを警戒して東南アジア関連株(塗料・自動車関連)が軟調となっていますが、中国塗料もつれ安しています。大きく下げたところはリバウンド狙いとなります。

4617中国塗料

配信元: みんかぶ株式コラム