相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2014/07/25 17:33

(6622)ダイヘン

 四季報2014年夏号によると、タイでの日系自動車メーカー生産本格化や、中国での工場自動化の進展を受け、アーク溶接ロボット続伸。電力機器もパワコンが高原状態。半導体機器は下期やや一服感でも横ばい維持。生産性向上等で研究開発費増もこなす。営業益続伸。
2012年10月3日の189円、11月14日の200円を2点底に、アベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(B)を形成しました。この中で、今年の1月17日の549円まで高値をつけたあと、短期の下降トレンド(C)となって上昇トレンド(B)を下に切り、4月11日には373円の年初来安値をつけました。400円を挟んだもみあいとなっていました。その後、5月21日に372円まで下げてダブル底の形となり、緩やかな上昇トレンド(D)を上に抜けて4月2日の426円をクリアーすると、6月23日の489円まで上昇しました。ここで上昇トレンド(B)の下値サポートラインにアタマを押さえられる形となって7月10日に464円で短期の売転換となって押し目を形成しています。

6622ダイヘン

(6501)日立製作所

 四季報2014年夏号によると、火力発電の持分会社への2月移行が通期影響。ただ中国向け昇降機続伸。情報通信や自動車関連も好調。グループ共同調達等でのコスト900億円削減も奏功。営業外の火力発電分離時の評価益ない。
2012年10月15日の401円を安値に11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされ、11月19日の446円で買転換出現となって、上昇トレンド(A)を形成しました。この中で、今年1月21日には877円と昨年来高値を更新し当面のピークとなって2月4日の746円まで下げて、3月7日の832円まで戻した後は下降トレンド(B)へ移行しました。
4月15日の終値が725円で、その後の動きとしては、5月20日の660円まで下げて反発し、7月7日には777円まで上昇して押し目を形成しています。ここからの押し目浅ければ上値は限定的ですので、見送りとなります。

6501日立製作所

(4203)住友ベークライト

 四季報2014年夏号によると、フェノール樹脂価格改定がフル寄与。主力の半導体関連は封止材数量増、新基板LαZも赤字縮小へ。QOL堅調。実勢は営業益3割増ペースながら、前期海外15カ月決算のカサ上げ効果剥落で見掛け伸び緩慢。営業外で米国社のれん償却発生。
2012年10月15日の265円を安値に11月7日に308円で買転換となり、中旬からのアベノミクス相場にサポートされて2013年2月12年の405円まで上昇トレンド(A)を形成しました。ここから4月4日の337円まで押し目を入れて再上昇となり、5月20日の456円の高値をつけましたが、上昇トレンド(A)にアタマを押さえられ再下落となって6月17日の342円の安値をつけました。この後の動きは345円近辺を下値抵抗ラインとする直角三角形の保ち合い(B)となっていましたが、この煮詰まったところで8月28日の339円、11月6日の339円とダブル底となって上放れとなり、今年の1月21日に401円をつけました。しかし、400円台は強力な上値抵抗ゾーンとなっており、350~400円のもみあいが続いて、この中で5月19日の356円の安値をつけた後じりじりと上昇し、6月20日に396円で買転換となって7月1日に410円の年初来高値更新となりました。基本的に日経平均に連動しており、日経平均が15500円を突破して16000円を目指す動きとなるのを待つところです。

4203住友ベークライト

(7021)ニッチツ

 四季報2014年夏号によると、資源関連は半導体封止材原料の苦戦続くも、前期大雪で一時操業停止した石灰石が復調し、部門赤字縮小。国内造船所の受注が底脱し、機械関連は舶用機器がバルカー関連向け回復歩調。営業益底打つ。持分法の中国合弁で前期急伸の反動見込む。
2008年10月10日の126円、2009年2月23日の125円とダブル底をつけて6月5日の279円まで上昇後、127~265円の中長期のボックス圏(A)の中の動きとなっています。この中で、2010年4月30日の257円を高値に下降トレンド(B)を形成していましたが、2012年11月15日の143円を安値にアベノミクス相場がスタートし、緩やかな上昇トレンド(C)となって下降トレンド(B)を上に抜けて、今年の1月10日に205円まで上昇し、その後もみあって7月9日に195円で買転換となっています。

7021ニッチツ

(6419)マースエンジニアリング

 四季報2014年夏号によると、主力のパチンコ、パチスロ向け各台計数機は前下期投入の新製品が上期から寄与。消費増税対応機種を武器に更新、新規需要取り込む。自動認識関連も漸次向上。増収効果で粗利率低下、償却費増こなし営業益改善。中間期に創立40周年記念配。
2012年11月中旬のアベノミクス相場のスタート後に、12月14日の1704円の安値をつけてカジノ関連として急騰となり、2013年5月13日の2408円まで上昇しました。しかし、その後カジノ法案の成立が延びたこともあって急落となり、6月7日には1721円まで下落しました。その後は、下値を緩やかに、上値はやや角度の大きい切り上げとなる上向きの末広がり三角形(A)の上昇となっています。この中で、今年の2月5日に1789円、4月11日に1805円と2点底をつけて、5月13日に1973円で買転換となって押し目を入れたあと、上値を試す形となってきています。6月の国会でカジノを含む統合リゾート(IR)に関する法律案が審議され、秋の臨時国会において優先的に議論されることになっています。

6419マースエンジニアリング

配信元: みんかぶ株式コラム