物語コーポレーション(3097)

著者:有賀 泰夫
投稿:2014/07/11 10:46

主要銘柄は不振ですが、非主流銘柄、好業績、割安銘柄は相場全体とはかけ離れて、年初来高値を更新する銘柄が増えています。昨年来の当コラムの紹介銘柄は、まさに非主流、好業績、低バリューですので、やはり年初来高値銘柄が続出しています。

しかし、ここにきてグローバルな株価はやや高値波乱となってきました。いつまでも上がっている株ばかりを追いかけていると痛い目に遭うかもしれません。もちろん、このミニバブル的な動きは、破裂する前の日までは大丈夫ですが、ミニバブルですからいつ破裂するかは、破裂するまではわかりません。

さて、そこで上がっている株から入れ替える、上がってない株を探す必要があります。ところが、ここで多くの人が失敗します。つまり、2番手、3番手に行ってしまうのです。もちろん、本当に2番手、3番手ならまだいいのです。出遅れ、出遅れと探しているうちに、実際は5番手、10番手を買ってしまうから注意が必要です。

常に出遅れでも、1番手に匹敵するような株で、何らかの事情があって出遅れている株で、そのマイナス事情が近い将来解消する株でなければ意味がありません。

そんな株に相当する候補が、物語コーポレーション(3097)ではないでしょうか。同社は食べ放題焼肉店キングでこのところ高成長している外食店です。食べ放題業態は昔から多く出現しましたが、ビッグビジネスとなった業態はありませんでした。しかし、同社は独自のフォーマットで食べ放題店の大型チェーン展開に成功しています。

株価はこの半年、完全に調整局面です。しかし、実は業績は好調です。でも表面上はやや伸び悩んで見えます。この背景は、前期(2014年6月期)にカッパ・クリエイトから大量の店舗用地物件の取得を決め、一時的な費用が発生しているためです。また、その大量の店舗出店に備えて、公募増資をしたことも株価を大きく下げる要因となりました。

ただし、公募はそれ以前に株を保有していれば、一時的にはマイナスですが、今から取得するなら株価へのマイナスは織り込み済みですし、成長資金が今度はプラスに転じてきます。よって、ねらい目と言えます。

ただし、今後発表される前期決算はやや会社計画に対して減額修正気味と考えられます。しかし、それゆえに株価の調整が長引いているとみていますので、その減額修正はほぼ織り込んだのではないでしょうか。もちろん、この辺りは感覚的なものですから、減額修正で多少は売られるリスクはあります。

しかし、今期に発生している特殊な費用が来期はかかりませんし、今期の大量出店している分が来期にはプラスに寄与します。そういった面ではややヘッジ的な位置づけでの保有をお勧めします。

ただし、株価はまだ動いていません。株は動き始めると早いのですが、動き始めるまでは通常時間がかかります。ですから、すでに当コラムの銘柄を何銘柄か保有していて、含みができている心に余裕のある人向けに特にお勧めしたい株です。株式投資は面白いもので、急がば回れで、心に余裕を持って行うと、儲けやすいゲームです。

いつもすぐ上がりそうな株ばかり追いかけていると、結局上がっている株ばかりを買うことになり、短期的に動いても大してとれないことが多いものですが。仮に、当コラム銘柄をこれまで買った経験がなく、本当に大きく儲けたことのない人も、今から含み資産作りに挑戦しませんか。何事も急がば回れですよ。

なお、詳細な分析レポートがこちらからダウンロードできます。
http://cherry100.mods.jp/ra/s/771

配信元: みんかぶ株式コラム