年初の海外市場次第だが、大発会は値動きが荒くなる傾向がある

著者:市原義明
投稿:2017/12/29 18:12

◆大発会からすぐに3連休へ

大納会(29日)の日経平均は小幅続落になりました。年間で「引けピン」にはなりませんでしたが、6年連続の陽線高を達成し、さらに昨年末から3650円、19%の大幅上昇は文句のつけようがない上昇相場だったと思われます。

年初のスケジュールは、4日の大発会、5日が3連休前にあたります。

ただし、3連休前の5日に米国雇用統計の発表があり、ISMなどの月初に発表される重要指標も控えています。

米国市場は年初2日からスタートですし、昨日、本日と円高傾向が重石になっているので、米国の経済指標に対する為替市場の反応が気がかりでしょう。

また、昨日(28日)に北朝鮮のミサイル発射準備が報道されていましたから、地政学リスクがくすぶるかもしれません。

日経平均が続落して盛り上がりにかける年末と感じたかもしれませんが、年初の日程を考えると、売買を手控えたくなるのもうなずけると思います。

さらに、2016年の大発会が-582円、2017年の大発会が+479円と、年初に大きく動いた傾向がありました。

特に昨年から今年は年末に3連敗してから大発会で大幅高しているので、新年相場でガラッと景色が変わることもありそうです。

昔は年末になると『株を枕に年を越せ』といわれたものですが、新年のご祝儀相場的な上昇も見られなくなりましたから、ポジションを軽くして年を越す方が多いのではないかと思われます。

なお、普段は「マーケット予想」で日経平均の予想を投稿しているのですが、大発会がどうなるかは予想できませんから、今回は「コラム」に書かせていただきました。

本年は大変お世話になりました。よいお年をお迎えくださいませ。

市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想