日銀、FOMC、雇用統計 日経225は調整入り?(10月31日)

著者:山口哲也
投稿:2017/10/31 11:13

日経平均は22,000円台まで上昇】

先週の日経平均は22,000円台まで上昇して引けました。22日におこなわれた衆議院選挙で与党が圧勝したこと、また、米国経済の強さと米株式市場が堅調に推移していることなどを受け、先週末の日経平均は前週末比550円81銭高の22,008円45銭、東京金融取引所の日経225証拠金取引(くりっく株365)は前週末比518円高の22,067円で引けました。

今月の日経225(TFX)は、昨年11月以来となる、前月比で7%を超える上昇となっており、相場的にはやや過熱感も出てきています。
ただし、今週に限って言えば下記のような主要な経済指標が控えており特に米経済指標が市場予想よりも強い結果となる場合、日経平均はさらに上値をうかがう展開も予想できます。

31日
日銀金融決定会合
1日
ISM製造業景況指数 (市場予想:59.4、前回:60.8)
米連邦公開市場委員会(FOMC)
3日
米10月雇用統計
非農業部門雇用者数(市場予想:前月比31.2万人増、前回:前月比3.3万人減)
失業率(市場予想:4.2%、前回:4.2%)
ISM非製造業景況指数(市場予想:58.5、前回59.8)

【日経225(くりっく株365)週足チャート】

日経225(くりっく株365)週足チャート
日経225(くりっく株365)の週足チャートです。
各移動平均線は上向きで相場はその上側での推移となっており、上昇トレンド継続と読み取れます。サポートは今年6月から7月にかけての高値20,300円から13週移動平均線が位置する20,400円と見られます。ストキャスティクスは90%を超える水準まで上昇しており下向きに変化しつつあるため、そろそろスピード調整の時期に入る可能性があります。今週は米国の主要な経済指標が控えており、再度、上値をうかがう展開を予想しています。ただし、来週5日からはトランプ大統領のアジア歴訪(日本、韓国、中国、ベトナム、フィリピン)があり、北朝鮮リスクが高まる場合、リスクオフにより株式市場が弱含む可能性があります。

【日経225(くりっく株365)日足チャート】

日経225(くりっく株365)日足チャート
日経225(くりっく株365)の日足チャートです。
一目均衡表の雲と基準線は上向き、200日移動平均線はやや上向きで、短期的にも上昇トレンド継続と見受けられます。目先のサポートは転換線(赤色の線)の位置する21,670円前後、その下が基準線(青色の線)が位置する21,175円前後。調整局面を狙った戻り売りも1つの戦略かと思いますが、週内は短期的なスタンスで押し目買いを考えたいところです。
山口哲也
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
配信元: 達人の予想