「小池知事の動向も重要なカギ」
本日の日経平均は51.03円安の20296.45円で取引を終了した。朝方は買い先行で始まったものの、その後は徐々に値を消す展開。北朝鮮高官の過激発言などが嫌気されて、売り注文が優勢となった。また、週末要因もあり、投資家の買い見送りムードも強かった。
日経平均の日足チャートでは、連日で陰線が出現。高値圏での売り圧力の強さを示唆しており、そう簡単には上昇できないことを意味している。為替市場ではリスクオフの動きから、円高が進行。輸出関連株の重しとなっている。
市場でリスク回避の動きが優勢になったのは、北朝鮮外相が「太平洋でかつてない規模の水爆実験」の可能性を示唆したからだ。船舶で運んで太平洋上でドカンなのか、それとも開発中のICBMで飛ばすのかは分からないが、トランプ大統領の過激発言に反応する形で北朝鮮高官が述べている。この発言を受けて、東京株式市場は主力株を売り、再び北朝鮮関連銘柄に買いが入った。このまま過激発言の応酬が続けば、東京株式相場の上値は重くなり、徐々に売りモードへと転換するだろう。
ただ、現状ではチャートは強気形状であり、拙速に売りポジションに転換する必要はない。基本的には日経平均の上方の窓(20521.97円―20541.00円)を目指す展開が予想され、ここから約250円程度の上値余地がある。本日の下落によって「買い妙味が増した」ということになる。ここは押し目買いで対処したい。
さて、すっかり解散風が吹いている永田町だが、巷では「この解散は違法ではないか」などという意見も飛び出している。解散は基本的に2通りあり、ひとつが「憲法第六十九条に基づく解散」であり、衆院で不信任決議が可決した場合、10日以内に解散するというもの。もうひとつが「第七条に基づく解散」であり、天皇の国事行為のなかの解散である。
「七条解散」は、天皇の国事行為という物理的なものであり、「国会召集」と並列に記されているもの。第七条の条文のなかに、「内閣の助言と承認により」という文言が入っているため、閣僚の人事権を持っている「首相の専権事項」と理解されているのだ。閣僚の誰かが解散に反対しても、この閣僚を罷免し、首相自身が兼任。解散詔書に署名すれば良いのである。
だが、野党がそんなことを主張しても、一切受け入れないのが今の安倍政権。野党が要求した臨時国会をいまさらになって開き、議会で議論を一切行うことなく、冒頭解散に踏み切る算段だ。森友学園の問題に関して、10月下旬に出てくる会計検査院の調査で、政府にとって不利な結果になるとの観測が急浮上。「その前に解散し、勢力を確保」という思惑がミエミエなのである。
総選挙で自民党が勝利できるかは、小池都知事の動向も重要なカギを握っている。一部の調査によれば、「今回の総選挙で小池新党の議席は1ケタ」との観測もあり、場合によって小池氏は「敵前逃亡」する可能性がある。新党を若狭・細野両氏に委ね、自分は一切関わらないというスタンスをとるのだ。こうなれば自公圧勝は確実となる。もちろん小池新党が議席を大量に確保しても、実質「自民別動隊」であることから、「改憲」「消費税増税」には影響はないだろう。有権者は「反自民」で投票したつもりでも、結局は自民およびその補完勢力に取り込まれてしまうのである。
株価は総選挙の「自民勝利」を期待して強含み展開となりそうだ。だが、北朝鮮がらみで何かコトが起これば、その流れは一蹴される。明らかにトランプ大統領は「北朝鮮の暴発」を待っており、それをきっかけに北朝鮮へと攻め込むつもりだ。米朝のギリギリの駆け引きと同様、東京株式市場でも投資家は「チキンレース」を強いられている。
日経平均の日足チャートでは、連日で陰線が出現。高値圏での売り圧力の強さを示唆しており、そう簡単には上昇できないことを意味している。為替市場ではリスクオフの動きから、円高が進行。輸出関連株の重しとなっている。
市場でリスク回避の動きが優勢になったのは、北朝鮮外相が「太平洋でかつてない規模の水爆実験」の可能性を示唆したからだ。船舶で運んで太平洋上でドカンなのか、それとも開発中のICBMで飛ばすのかは分からないが、トランプ大統領の過激発言に反応する形で北朝鮮高官が述べている。この発言を受けて、東京株式市場は主力株を売り、再び北朝鮮関連銘柄に買いが入った。このまま過激発言の応酬が続けば、東京株式相場の上値は重くなり、徐々に売りモードへと転換するだろう。
ただ、現状ではチャートは強気形状であり、拙速に売りポジションに転換する必要はない。基本的には日経平均の上方の窓(20521.97円―20541.00円)を目指す展開が予想され、ここから約250円程度の上値余地がある。本日の下落によって「買い妙味が増した」ということになる。ここは押し目買いで対処したい。
さて、すっかり解散風が吹いている永田町だが、巷では「この解散は違法ではないか」などという意見も飛び出している。解散は基本的に2通りあり、ひとつが「憲法第六十九条に基づく解散」であり、衆院で不信任決議が可決した場合、10日以内に解散するというもの。もうひとつが「第七条に基づく解散」であり、天皇の国事行為のなかの解散である。
「七条解散」は、天皇の国事行為という物理的なものであり、「国会召集」と並列に記されているもの。第七条の条文のなかに、「内閣の助言と承認により」という文言が入っているため、閣僚の人事権を持っている「首相の専権事項」と理解されているのだ。閣僚の誰かが解散に反対しても、この閣僚を罷免し、首相自身が兼任。解散詔書に署名すれば良いのである。
だが、野党がそんなことを主張しても、一切受け入れないのが今の安倍政権。野党が要求した臨時国会をいまさらになって開き、議会で議論を一切行うことなく、冒頭解散に踏み切る算段だ。森友学園の問題に関して、10月下旬に出てくる会計検査院の調査で、政府にとって不利な結果になるとの観測が急浮上。「その前に解散し、勢力を確保」という思惑がミエミエなのである。
総選挙で自民党が勝利できるかは、小池都知事の動向も重要なカギを握っている。一部の調査によれば、「今回の総選挙で小池新党の議席は1ケタ」との観測もあり、場合によって小池氏は「敵前逃亡」する可能性がある。新党を若狭・細野両氏に委ね、自分は一切関わらないというスタンスをとるのだ。こうなれば自公圧勝は確実となる。もちろん小池新党が議席を大量に確保しても、実質「自民別動隊」であることから、「改憲」「消費税増税」には影響はないだろう。有権者は「反自民」で投票したつもりでも、結局は自民およびその補完勢力に取り込まれてしまうのである。
株価は総選挙の「自民勝利」を期待して強含み展開となりそうだ。だが、北朝鮮がらみで何かコトが起これば、その流れは一蹴される。明らかにトランプ大統領は「北朝鮮の暴発」を待っており、それをきっかけに北朝鮮へと攻め込むつもりだ。米朝のギリギリの駆け引きと同様、東京株式市場でも投資家は「チキンレース」を強いられている。