今年初の5日続落で自律反発優勢か?日経平均の弱さが特出している

著者:市原義明
投稿:2017/08/22 18:38

日経平均は個別銘柄と割り切った方がよいかもしれない

23日の日経平均は、5日続落した自律反発が優勢の想定です。

22日の日経平均は、前日終値をはさんだ小動きが続きましたが、プラスを保てずに5日続落になりました。

日経平均の5日続落は今年初、昨年5月6日までの6日続落以来の連敗記録ですから、株式市場が弱気に傾いているようなデータといえます。

ところが、今日の代表的な株価指数でマイナスになったのは日経平均だけでしたし、日経平均の続落中に東証1部の値下がり銘柄数が上回ったのは1日しかないため、相場全体が調整している印象でもありません。

このため、今年初の5日続落といっても悲観に傾くほどの動きではないと考えられますから、明日は5日続落した自律反発の想定です。

ただし、東証1部の売買代金が連日の1兆7千億円台で、今年の最低水準に近い状態が続いているため、エネルギー不足で小動きが続く想定です。

一方、日経平均に比べてTOPIXは5月安値も割り込まずにしっかりしていることや、騰落レシオは100%を割れる程度に留まっているなど、日経平均の弱さが特出して際立っている状況です。

日経平均が株式市場全体の傾向を示すことの方が多いと思いますが、先物やETFなどで日経平均を直接売買することが多くなったため、株式市場全体の指標というよりは、個別株と同じ独立した銘柄のようになってしまった印象です。

個別銘柄として日経平均を投資対象と考えた場合には、今の環境で買いたいと思う材料は見あたらないと思います。

振り返りますと、今年4月に日経平均が安値をつけてから反発したときは、フランス大統領選挙の結果でマクロン氏勝利がきっかけでした。

当時のように大局を動かすようなきっかけが出てこないと、日経平均を個別銘柄として積極的に買おうという流れにはならないのだと思われます。

日経平均の動きを投資判断の参考にしてしまうと思われますが、個別株優位の今の環境では、日経平均は個別銘柄と割り切って見た方がよいのかもしれません。

市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想